栂海新道二日目 ~日本海への旅路~
白鳥小屋から一気
最後の白鳥山への登り。下駒ケ岳のような急登や岩場は無いものの、先は頭の上。どこまで登ってもなかなか山頂に近づかない。しかし良かったのは途中でパンクしなかったこと。一歩一歩登っていけば必ずたどり着く。すると目の前に薄緑色の建物が現れた。
到着したのは白鳥山の山頂にある白鳥小屋。ちょうど白鳥小屋の裏手に出た。小屋の裏に白鳥小屋の標識と三角点。何とか今日の目標地点に立つことができたぞ。
さすがにここで休憩。そしてこの先を考える。
白鳥山山頂に建つ白鳥小屋。ここも無人小屋だけど、何と二階建ての立派な小屋だ。外からは屋上に上がる梯子もある。
白鳥山の標識。栂海山荘からはバテバテで3時間45分もかかってしまった。朝日小屋から歩きっぱなしなのでしょうがないか。
三等三角点。点名は・・・「しな谷」?
恐らくこれも遭難碑か。
小屋の表に回ってみる。入口は木の引き戸。中は予想以上にきれいだ。しかも必要なものはほとんど揃っているよう。定期的に山岳会が管理しているためだろう。今日はここに泊まろうか・・・。
今の時刻は12時半。お昼を少し過ぎたところだ。コースタイムは登山口まで約5時間ほど。休憩含めると18時頃に下山できるだろうか。今日の日の入り時刻は17時47分だからまだ明るいうちに日本海に到達できるかも。
何よりも明日は台風が接近する。風と雨の中を歩くのはできるだけ避けたい。
白鳥小屋は小さな無人小屋だが、管理が行き届いているきれいな小屋だ。
白鳥小屋からはこれまで以上に日本海がはっきりと見える。位置的には姫川港だろう。
宿泊しないけど協力金。少しでも栂海新道管理の足しになれば。
別方向にも山の向こうに日本海。到達するのはあそこか。
無人小屋だけど中はきれい。
ここからも高妻山、乙妻山が見える。左のポッコリとしたのは地蔵山。
ここで次の行動を決める。このまま先へ進み、今日中に日本海に出る。やはり明日の天気がどこまでもつのかわからない。それなら時間的にギリギリ間に合う今日のうちに下界まで下りていきたい。
この先もアップダウンはあるものの、基本的には下り。さほど急登はないはず。
白鳥小屋を出発。日本海に向けて頑張ろう。
十分休憩を取り、12時40分に白鳥小屋を出発する。ここが標高1,300m弱なので、一気にこの標高差を下ることになる。
この先、道は一変。急な下りになるとともに、随所に泥濘(ぬかるみ)が現れるようになる。そして地面は滑りやすい赤土に。泥濘には木が置かれていることもあるが、その木の上に乗ってもズブズブと沈んでしまうこともあり、足下は泥だらけ。これには参った。
延々と下っていくと水場が現れた。ここがシキ割りと呼ばれる水場。ここで最後の山からの水をいただくこととなる。
すぐに現れる山姥平への分岐。林道まで車で来ることができる。
かなり古い指導標。手書きで栂海新道と書かれている。
随所に現れる泥濘。うっかりすると泥だらけ。
地質も粘土質の赤土が多くなってきた。
新しく指導標が立てられるのかな?
地図に書かれているシキ割って何だろうと思ってたけど、水場でした。本日最後の山からの贈り物をいただく。疲れた体が生き返るね。