立山連峰縦走2 二日目 ~昨日の自分を超えてゆけ~
異国情緒の小屋
さあ、最後はスゴ乗越小屋へもうひと頑張り。スゴノ頭からザックを担いで下っていく。ちょっと険しい岩場を下っていく。確かスゴ乗越小屋を出発し、この辺りで雨が降り出し、真っ暗な中でザックにカメラを退避させて急いでレインを着たのを思い出す。
下りきって平坦な道を歩いていくと、スゴ乗越だ。ここを登っていけばスゴ乗越小屋。しかし赤い屋根が先に見えているのになかなか着かないなあ。でも今日は珍しく足が止まることもなく、そのまま快調に登山道を登っていく。やはりこのルートは薬師から北上するよりも、立山から南下したほうが楽かもね。
スゴノ頭からスゴ乗越小屋に向けて出発。赤い屋根の小屋を目指して最後のひと頑張りだ。
一旦下ってコルのスゴ乗越から再度登っていく。しかし薬師へと延々に続く稜線は見とれてしまうなあ。
スゴ乗越に到着。ここで今朝五色を出発した人に追いついたよ。
ちょっと急登になってきた。喉が渇く。
だんだんと赤い屋根が近づく。
まだか、まだまだだ。ひたすら歩け!!
ベニバナイチゴの果実なんだって。見るのは初めてかも。
さすがに最後の急登は厳しかったけど、登りきったところに広場がある。ここがテン場。小屋はちょっと歩いたところにある。そして見覚えのある小さな小屋に到着。外には建築資材が山積みになっており、作業員らしき人が出入りしている。どうやら一部改築しているようだ。ここは泊まった人は知っていると思うけど、床が微妙に斜めになっている。これがいい味を出しているなと思ったけど、さすがにこれも修理中とのこと。
早々にチェックインし、明日も早く出発するため2階の隅に陣取る。そしてお昼ごはん。小屋の名物はスパイスカレーとこだわりうどん。山小屋カレーマニアの自分にとってはやはりカレーを注文。しかし先ほどからBGMに流れている音楽が気になる・・・。
なんか弦楽器の奏でるインドの古典音楽のよう。でもって出てきたカレーもいつも食べてるものでなく、本格的なガチの本場カレーだ。食堂の周りを見ても異国情緒満載。
スゴ乗越小屋ってこんなだったっけ???
と思いつつも、カレーが美味い。一休みして辺りの景色を撮る。今日の宿泊客はまばら。のんびりしていていい山小屋だ。
登りきったところがテン場。今日は何幕張られるだろう。
小屋に到着。建築資材があるぞ。
4年振りのスゴ乗越小屋。もともとは営林署の管理小屋だったらしい。本当に山のど真ん中にある小屋なんだけど、薬師から立山へ縦走するには無くてはならない存在だ。
北側の越中沢岳はガスが掛かってしまったけど、なんと赤牛の姿が見事だ。4年前は雨が降っていたから何も見えなかったから感激。
山小屋では一般的な蚕棚。ランプが無くなったのは寂しい。
スパイスカレーを注文。ガチで本格過ぎるが、付け合せがラッキョウ。
一部改築、というか修理中のようだ。
ガスが晴れたので2階から辺りを撮ってみた。遠くは龍王岳が顔を出す。色とりどりの旗は「タルチョ」と呼ばれるチベットの五色の祈祷旗。これも異国情緒を奏でる。
夕食ではいろいろ情報交換をするのも楽しい。明日薬師でご来光の予定を話したら、「マジっすか?」。そりゃそうだ。山頂でご来光となると暗い中を出発しなければならない。薬師岳山荘からならまだルートも明瞭なのでいいのだけど、スゴ乗越小屋からはちょっと驚かれる。
初日は立山駅からケーブルカーとバスを乗り継ぎ、一ノ越への移動日。そして今日は暗い中を出発して獅子岳、ザラ峠、五色ヶ原、鳶山、越中沢岳、スゴ乗越とここまで順調に歩いてくることができている。思い起こせば悪天候の中を薬師から歩き、フラフラで小屋に滑り込み、足の指を痛めて布団の中で明日は先へ進むか引き返すか悩んでいた。今回は天気も良し、体調も万全。
明日は薬師山頂で日の出を見て、太郎兵衛平から折立に下山。何とかバスに乗り遅れないようにしなければ。そして地鉄で立山駅に戻る。全てとは言わないけど、ほどほどにうまくいきますように。
(三日目に続く)