表銀座縦走 二日目 ~感謝と恩返し~
六年振りにやってきた
ようやく鎌尾根を登りきって槍ヶ岳山荘に到着した。もうフラフラ。改めて今年は体ができていなかったなと感じる。なにはともあれ無事に今日の目的地には到着した。まずはザックを下ろし息を整えてチェックイン。六年振りにやってきた槍ヶ岳。山荘は既に予約済みなので安心だね。
ようやく鎌尾根を登りきった。お疲れ様。
実に6年振りの槍の山荘だ。
何も変わっていない槍ヶ岳山荘。しかしここもコロナ対策で宿泊もテン泊も予約制。宿泊人数も制限しているとのこと。先程のお父さんたちは予約時に個室しか空きがなかったとか。
部屋に入るといつもの蚕部屋で大天荘のように仕切ってはいない。しかし布団の間隔が大きく取ってあり、密にならないようにしてある。
まずは穂先に登らねば。アタックザックに荷物を詰め込み、これまた6年振りに穂先にアタックする。
久しぶりに間近に見る槍ヶ岳。これまで3回登ったが、いずれも山頂はいい天気で人も数人かボッチだ。今日も平日ということもあり人は少ないようだ。
笠も見えている。サンセットはいつもここから。
さて、穂先に向けて登るとしましょう。
ペンキマークをたどって岩を掴みながら登っていく。
横には小槍。近くで見ると意外にでかい。
やはり穂先への登りは楽しいね。
一人山頂から下りてきた。ちょっと待っていよう。
あそこが最後のハシゴだ。
ここを登れば山頂。景色が楽しみ。
やってきた槍ヶ岳山頂。ここ最近は剱や立山、後立など北アでも北部を中心に歩いていたので、南部の山々はご無沙汰だった。しかし北アはどこを登ってもいい。やはり槍からの眺めは最高だ。
これで槍は4度目。いずれも晴天でガラガラの山頂。そしていつもの景色。いつまでもこの景色が続きますようにと思ってしまう。
初めて槍に登ったのは新穂高から日帰り山行だった10年前。その時山頂から見た山々はまだ登ったこともないところばかりだったけど、今見渡す山はいくつも登った。それぞれに当時のことが思い出される。
6年振りの槍の穂先。いつもの祠も健在。この景色に出会うために長い道のりを歩いてきた。
燕岳から大天井岳、西岳から東鎌尾根へと喜作新道が続く。長くて厳しい登山道だった。南へは大喰岳、中岳、南岳から大キレット、北穂、奥穂と縦走し、前穂から上高地へ延々と歩いたな。
西鎌尾根から双六、三俣蓮華、鷲羽、水晶とこれまたひたすら歩いたのは6年前。ワリモ岳を通過中に御嶽が噴火したのは忘れない。
かつての二等三角点。国土地理院では亡失扱いとなっている。
扇沢を出発し、爺、鹿島槍、五龍、白馬、そして雪倉まで歩きに歩いた後立縦走は4年前。4日間の大縦走も思い出深い。
何回も登っては悪天で途中下山もした剱に立山。これはここ3年のこと。その手前の稜線の赤牛岳はこれまで登った山の中でも自分のトップクラスに入るくらいの素晴らしく厳しい山だ。
雨の薬師に登ったのは5年前。そしてご来光を拝んだのは昨年のこと。水晶は山頂から御嶽山頂から流れる噴煙を見た。昨日噴火したのを知ったのは下山時に教えてもらったっけ。
飛越トンネルから北ノ俣岳、黒部五郎岳と日帰りピストンは今思い返しても飛び抜けてきつい山行だった。五郎のカールを見たい一心でひたすら歩いたな。
雲ノ平から水晶に登り、そのままその日のうちに新穂高まで帰ってきた。これまたよく歩いたなと思う。
どこかわかるかな? そう、三俣山荘だ。
北アを歩き始めたのは木村さんと登った焼岳、笠ヶ岳から。穂高界隈も久しぶりに登りたくなった。何よりも明るい西穂に登りたい。
す~さんと歩いた常念~蝶の周回も面白かったな。遠くには南ア。遠くから見るばかりでなくそろそろ足を踏み入れなくては。
ここは? 昨年通った五色ヶ原山荘。ポツンと一軒家みたいだ。
笠ヶ岳山荘は今シーズンの営業は自粛とのこと。残念でならない。
今日は北鎌尾根は誰も登ってきていないようだ。
真っ暗な中、雲ノ平から祖父岳のルートを見失ったな。油断禁物ということを嫌というほど知った。
今回も見えた富士山。右手に甲斐駒を従える。
今回はちょっと霞んでいるけど、遠くに富士山もくっきりと見える。山頂に一緒にいた人に教えてあげたら、どうやら出身が富士山の近くとのことで感激していたよ。
もうしばらく景色を眺めていたいけど、自分のお腹が空いてきた。そろそろ下りて例のものにありつかねば。
久しぶりに槍の穂先からの眺め。これも足元悪いからちょっとブレてるけど、何度登ってもいいもんだ。