表銀座縦走 二日目 ～感謝と恩返し～
見上げる穂先
空に向かっての急登。どこに出るんだ？
槍が近づくにつれて登山道もきつくなってきた。というよりも自分の体力がなくなってきたと言っていい。目の前の急坂を頑張って登ると、眼前に小屋が見える。ようやくヒュッテ大槍に着いた。ここまでかなりしんどかったな。休憩がてら辺りを見回すが、全く人の気配がない。ここも休業かなと思ったけど、ちゃんと営業している。時間的に人がいない時なんだろう。
一息して出発する。ここまで来れば槍ヶ岳山荘まではもう少し。とは思ったものの、ここから先はえらく長かった。緩い坂となった岩の上を歩いていくのだけど、これがまたすぐに息が切れてしまう。岩にはあと100mの文字。一歩一歩ひたすら歩いていく。
登りきった向こうには山小屋。あそこがヒュッテ大槍だ。何とかここまで頑張ったぞ。
なんかひっそりとしている。休業かな？
失礼、ちゃんと営業していたヒュッテ大槍。混雑する槍ヶ岳山荘を避け、ここを拠点に槍をピストンする人も多いようだ。
さあ、槍に向けてもうひと頑張り。
左下に見えるは殺生ヒュッテ。
槍沢に続く登山道が見えている。明日はあそこを下りていく。
ここからがかなりしんどいぞ。
眼下の殺生ヒュッテを通り過ぎる。
先に槍ヶ岳山荘が見えている。急登ではないのだけど、息が切れてきた。日の出前に大天荘を出発し、ひたすら歩いてきた。ここにきてバテが来てしまったのか。ちょっと腰を下ろして息を整える。
足元も岩場が不安定なんだよね。
槍を見上げる。この位置から見るのは初めて。
まだか、まだまだ。いや、もう少し、あとちょっと頑張る。
ペンキで書かれた100m。本当にあと少しだ。