能郷白山 ~春のリハビリ登山 第二弾~
一番登山者の多い季節
体調が良くなってきた頃、バイクのエンジンを久々に回そうとちょっとだけ乗ってみた。本来なら天気のいい日に北陸辺りまで遠出したいものだが、体力が回復していないのでゆっくりのんびりと乗る。対向車が来ているのに最新鋭のバイク軍団がビュンビュン抜いていく。余程ライディングに自信があるんだろう。
根尾まで来たとき、前方にまだ雪の残る能郷白山。山に登るほど回復したらあそこに登ろうか、いや、能郷谷ルートはアプローチも長く、急登も多い。
ゴールデンウィークもあと二日。五日前には鈴鹿で手応えを掴んだ。残雪は日毎に少なくなってきているだろうが、能郷白山に登ってみよう。この山は春先遅くまで雪が残っているけど、この時期が最も登山者が多い季節らしい。自分も2回春に登ったけど、きれいな新緑と花たちにまた会えるかと思うとワクワク。
能郷谷へと車を走らせ、途中の電話ボックス跡で登山届を出す。しばらく走るとゲートがあるのだが・・・おお、さすが大型連休の真っ最中。既に車が何台か止まっており、中にはテントを張って前泊している人もいる。しかしまだ台数は少ないため、ゲート近くに停めることができた。
早々に支度をしていると何人かが先に出発。しかし例の音がしない。ここは四年前に林道で熊に出くわしたので鈴は雪倉岳に登ったときのように、二つ持ってきた。完璧に避けられるものではないが、鈴無しでよく歩けるなぁ・・・。
ここから1時間ほど登山口まで林道を歩く。獣はもちろん、登山口にある沢を無事に渡ることができるかな?
既に登山者が来ている。さすが大型連休だ。
ここが出発地点のゲート。ここから先は車輌で入らないように。
林道をひたすら歩く。洗い越しは気にせずジャブジャブ。
途中から舗装と未舗装路が交互に。道は徐々に荒れてくる。
のんびりとしたウォーミングアップ。ちょっと肌寒い中、ほぼ1時間ほどで登山口に到着。辺りは草と木々で覆われ、残念なことに標識は倒れてしまっている。しかし俯瞰図の看板は新しくなっていた。地元のボランティアが設置してくれたらしい。立派な看板はありがたいね。
看板には一人の男性が到着して休憩していた。ちょうどすぐ先に渡河がある。先に行こうとすると、すすすーっと後ろから来たお父さんが先行した。後を付いていくように沢に差し掛かる。水量はそこそこ。沢には鉄のパイプとロープ、細い木が渡してあり、特に難しくはないなと思っていたが、お父さんなぜか悪戦苦闘。何とか渡りきったのを確認して自分も渡るが、やはり難しくはなくサクッとクリア。
こんなんだったので、写真は帰りに改めて。ここで久し振りにトレッキングポールを出して本格的な登りになる。ここから先はいきなりの急登だったはず。
所々岩がむき出しになった急登をゆっくりとしたペースで登っていく。それにしても辺りは見事過ぎる新緑。登山を始めた頃に木村さんと登ったときと全く同じだ。ここのコースは長い。オーバーペースにならないようにゆっくり登っていくと、「山頂まで4,315m」に看板。うへ~・・・まだまだ先は長い。
見事な新緑のトンネル。この時期ならではの明るい緑が眩しい。山登りにもいい季節だ。しかし登山口からいきなりの急登はキツいな。
急登も落ち着いてきた。調子に乗ってペースを上げないように。
あらら、山頂まで4,315mだって。まだ歩き出したばかりだもんね。
視界が開けた先には林道出合。ここで息を整える。ガードレールは見事にグニャグニャ。しかし昔はここまで車で上ってくることができたのかな?
見上げるとわずかに残雪の見える稜線が青空をバックに延々と続いている。今日は日焼けするぞ。
林道出合に到着。ここまではプロローグ。ここから稜線伝いに延々と登ることになる本番。
青い空に稜線が続く。ガッツリ歩くぞ。
登山道の標識。本来はここが登山口?
春ならでは。木々が芽を吹くいい季節だ。
先に進めばすぐに高度が上がってくる。振り返ると徳山ダムのダム湖に小津三山。いい眺めはまだまだこれから。
おや、ぽつんと一本の木。
頭上にブナの木が一本ぽつんと生えているのが見えてきた。よくよくみると、誰が付けたのか「おむかえブナ」の看板。確かに登山者を迎えているよう。そして周りにはイワウチワの花がたくさん。
ちょっとここで休みたいところだけど、まだまだ余裕。息を整えて再度青空に向かって歩き始める。
それにしてもいい天気だな~。こんな天気が続けば雪が溶けるのも早いだろう。
登山道の真ん中にブナの木が一本。「おむかえブナ」とはよくいったもの。
よくよくみるとイワウチワの花。
ブナの木の周りに群生している。
まだまだ咲いてるんだね。
春を感じさせるピンクの花。
また下りで会おう。