後立山縦走一日目 ~後立山稜線へ~
後立山稜線
ケルンを過ぎると一旦は平坦になるものの、すぐに厳しい急坂。これを何度か繰り返して稜線に近づいていく。
たまに現れる看板には様々な名前が書かれている。
「なるほど」、「どうして?」と頭の中で思いながら歩くのも面白い。
「駅見岬」。最初は何かと思ったけど、答えはすぐわかった。
そう、ここからは扇沢駅がよく見えるってこと。
ここは「一枚岩」。
ちょっとは稜線に近づいたかな? いや、まだまだ。
今度は「石畳」。
こ、これは確かに石畳だ。
「水平道」っていっても若干登ってるよ。
「水平道」にある「水平岬」。山でも「岬」という言葉は使うらしい。
次は「包優岬」。どんな意味なんだろうね
見えてきたのは「石ベンチ」。いろいろあるなぁ。
厳しい登りルートだが後から後から現れるちょっと変わった地名が出るので飽きることがない。「石ベンチ」を過ぎたら次は「アザミ沢」。見ると周囲はアザミの花でいっぱい。
ちょっと路面も荒れてきたかな?と思っていたら、ちょっと不吉な看板。
「ガラバ通過注意事項 ・この場所で一呼吸おき息をととのえて下さい。・・・」と落石注意を促す無いようなのだが、次の注意書きには絶句してしまった。
「・サルやカモシカが上方にいる時石が降ってくることもあります」
なるほど。まあ、彼らもわざとじゃないからね。
ガラ場を過ぎると小さな沢、というよりも登山道を横切る崩落地が現れる。ちょうどここには湧き水が流れており、喉を潤す。いや~冷たい山の水は美味いや。
ちょっと元気が出たところで再出発。ここからは種池山荘まで最後の頑張りどころ。
小さな沢は「アザミ沢」。
周囲はたくさんのアザミの花。
「富士見坂」の次に現れたのは「鉄砲坂」。これはは柏原新道が開通する前の登山道の俗称らしい。
扇沢から種池山荘までのかつてのルートは大変な急坂で、こんな急坂を登ること自体が無鉄砲であるとか、鉄砲玉が真っ直ぐ進むように直登する苦しい登山道に由来するとのこと。
ガラバ通過注意の看板。落石はもちろん、獣にも注意。
またもや通行注意の看板。向こうには登山道を横切るように崩落している。
あの崩落地を横切っていくのだけど、大丈夫か?
まずは慎重にガラ場を通過。
手前は崩落防止の丸太。今にも崩れそう。
崩落地は水が流れている。ちょっとここで喉を潤す。
下りのための通行注意の看板。
富士見坂。まさか富士山は見えないよね。
鉄砲坂。ここから山荘までちょっと苦しい急坂。
鉄砲坂の急坂を頑張って登っていくと視界が開けた。雰囲気的にそろそろ種池山荘か。ちょっと残念なことに辺りはガスが立ち込めてきた。スタートはあれだけ青空だったのに、こればかりは仕方ない。
最後の力を振り絞ると目の前に種池山荘の建物が見えてきた。ようやく後立山の稜線に乗ったぞ。
まずはザックを下ろして外のベンチで休ませてもらう。ここからの眺めは最高!! と言いたいところだが、辺りはガスで何も見えず。残念・・・。