中央アルプス周回

中央アルプス周回 ~まだ終わらんよ~

第参座 南駒ヶ岳

  

次は目の前に鎮座する南駒ヶ岳。山頂からちょっと裏手に回ってみると眼下に赤い屋根が見える。ここら辺に山荘はなかったはず。避難小屋だったかな?
一旦大きく下ってまた登る。南駒と赤梛の間のコルに指導標。見ると、カール地形に下りていく先には先ほど見た赤い屋根。あそこが摺鉢窪避難小屋らしい。ここら周辺はお花畑で高山植物が楽しめるようだが、今回はスルー。

  

そして南駒ヶ岳への登りが始まる。途中まではこれまでのような登山道だが、途中から大きな岩の上を伝いながら登っていく。ただ岩登りというほどではなく、バランスよく山頂を確認しながら進めばどうってことはない。
先程から見えていた山頂の標識がはっきりと見えてきた。稜線歩きのほぼ中間だ。

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赤梛岳の東に延びる尾根。ここは歩けるのかな?

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摺鉢窪カールにある避難小屋。裏手は百間ナギと呼ばれる崩落地。

  
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南駒へ向けて出発。まずは一旦下る。

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コルに到着。ここから避難小屋に下りていくことができる。

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南駒まではあと20分ほど。そろそろシャリバテ。

  
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摺鉢窪カールを見下ろす。こんなところで花に囲まれ、南アルプスをバックに一日ノンビリできたらいいだろうな・・・。

  
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なかなか近づいてこない山頂。

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大きな岩がゴロゴロ。ちょっと様相が変わってきた。

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御嶽には雲がかかってきた。

  
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山頂はすぐそこ。シャリバテのせいか時間かかってしまった。

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ようやく着いたぞ。南駒ヶ岳山頂。


  

二年前空木岳山頂から見た南駒ヶ岳。なんて雄大で美しい山だと思っていたが、今その頂に立った。今日の三座目、南駒ヶ岳に到着。思った以上に山頂は広い。そして思った以上に抜群の眺めだ。
かつて深田久弥が百名山を選定する際、木曽駒ヶ岳に次ぐ山として空木岳と南駒ヶ岳を候補とし、最終的にわずかに標高が高いことと、山名の美しさから空木岳を選んだという。百名山には全く興味はないが、選ばれなかったが故にこれだけ穏やかで静かな山を楽しめるということか。
とにかく腹が減った。ここで腰を下ろしてこの後向かう越百山を見ながらおにぎりを食す。

  
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本日の第三座、南駒ヶ岳山頂。標高は2,841m。先ほどの空木岳の賑やかさと違い、とても静かだ。バックに見えるのは空木岳。

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山頂にはひっそりと赤い屋根の祠。

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とりあえず腹に何か入れなくては。

  
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仙涯嶺から越百山へと延びる稜線。そこから右手には赤い屋根の越百小屋が見える。越百山からは中ア南部の念丈岳、安平路山、摺古木山と続く。遠くは大川入山、恵那山。

  
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こちらは中ア北部の木曽駒から南アルプスまで。よくよく見ると木曽殿越、木曽殿山荘も見えている。歩いてきた道が一望だ。

  
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富士山は塩見のさらに右方へ。

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空木岳からの稜線。あそこに登ってここまでよく歩いてきたなあ。

  
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ちょっと角度を変えて。手前の石群から左へ延びているのは北沢尾根。今朝沢林道につながる。

  
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山頂にいた男性は北沢尾根を下っていった。

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こちらが北沢尾根。体力も時間もOKなのでこのまま主稜線を歩く。

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御嶽・乗鞍もまだまだキレイ。

  
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南駒ヶ岳からこのまま稜線伝いに仙涯嶺、越百山へと向かい、越百小屋から林道へ下山する。

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これが越百小屋。コルにあるのが気になるが・・・。

  
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再度若干異なる角度から。南アの稜線をバックに中アの稜線。

  

山頂では男性二人が休んでいたが、すぐに北沢尾根を下りていった。さて、自分も撮影をして次の峰に向かおうかなと思っていたところ、下から女性の呼ぶ声が聞こえてきた。見ると、山頂手前ですれ違った高齢のソロの女性だ。すれ違った時に自分が無線機を持っていたので、パトロールと間違われたので覚えていた。「道に迷ったーっ!!」と大きな声でこちらに登ってくる。
話を聞くと、今日は駒峰ヒュッテに泊まる予定で空木岳に向かったが、南駒ヶ岳からの下りで岩場に迷い込み、どちらに行っていいのかわからなくなって引き返してきたとのこと。また摺鉢窪へのコルに達していないことからやはり手前の岩場で行く先を見落としたようだ。
こんなわかりやすいルートで道迷い?と思いつつも、稜線伝いに行けば大丈夫ということと、岩場はペンキマークを外さないように、見落としたとしても先を見ながら空木岳に向かうように、地図とコンパスで確認しながら進むよう伝える。

  

が・・・、口にした言葉に愕然。地図もコンパスも持っていないという。何と地図も読めないし、コンパスの使い方も知らないので持っていないと平気で話す。「ダメでしょ、そんなんで山に入っちゃ!!」と思わず言ってしまった。この有り様だとGPSなんて持っている訳がない。
しかし持っていないのなら仕方ない。空木岳の位置と、とにかく稜線を外さないようにということだけ念を押しておいた。まだ安心できるのは時間がお昼前だということと、迷うようなルートではないということ。納得して再度南駒を空木に向かって下りていった。
しかし・・・、しかしだ。当たり前のように地図もコンパスも持っていない。忘れたのではなく、使えないから持ってきていないのだ。これが現実なんだなあ。

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その後、遭難のニュースがなかったので無事駒峰ヒュッテに辿り着くことができたのだろう。ルートを見落としたら戻るという基本は守れたみたいだ。


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