西穂独標 ~北アルプスへラーメンを食べに行く
ラーメンを食べに行こう
確か昨年裏銀座へは槍から西鎌尾根、双六岳というルートを辿ったのだが、槍に向かった目的はただひとつ。槍ヶ岳山荘のキッチン槍のカレーを食べるため。しかし次の日辿り着いた雲ノ平山荘でもカレーを食べるとは思わなかったけどね。
てな訳で前回の山行は木村さんとKUMAクンと登った残雪の木曽駒ヶ岳。実に2ヶ月弱山から離れていた、というよりは毎年この時期は梅雨の時期でわざわざ悪天候に中、山に入ることはない。しかし木曽駒から帰る車の中でのKUMAクンの一言。
「西穂独標行きたいッス」
じゃ、次はKUMAクンを独標にでも連れて行こうか。そういえば自分が西穂に行ったのは3年前。あの時、初日は突風と雨の中を西穂高岳で引き返し、次の日真っ暗な中を西穂高岳を過ぎて吊尾根から昇る朝日を見ながらジャンダルムを越えて奥穂高岳まで一人縦走した。単純に考えれば独標は2回行っているがガスの中か真っ暗な中。いずれも景色なんて拝めたもんじゃない。ここは三度景色を楽しみに・・・とか何とか言って、真の目的は西穂山荘の西穂ラーメン。そう、今回は「西穂ラーメンを食べに行くついでに西穂独標に登ってくる」ということで。
しかし今は梅雨のまっただ中。天気予報を絶えずチェックするも肝心の土曜日は降水確率が絶えず高い。木曜日にはウエ○ーニュースの予報では何と100%。これじゃダメだということで木村さんとKUMAクンに中止の連絡をする。しかしさすがウエザー○ュース。数時間後には30%とものすごい予報だ。最終的な判断は金曜日仕事が終わってから。前線が南下して天気は回復との予報を信じて木村さんとKUMAクンに決行の連絡をするが、木村さんは家庭の事情で参加できず。ここはKUMAクンと二人で独標、いや、ラーメンを食べに行くことになった。
朝の新穂高無料駐車場。見てのとおりガラガラ。
どうやらKUMAクンは先乗りするらしい。6時半頃に新穂高に着くように出発するが、問題はいつもの無料駐車場。万が一満車だったらしらかば平の駐車場に停めればいいや、と思ってはいたものの、予想は見事に裏切られる。駐車場はガラガラ。ま、夏山シーズン前だし、前日まで雨降っていたからこんなものかな?
KUMAクンは車の中で熟睡中。こちらもちょっと仮眠しよう。中途半端に仮眠して中途半端に朝食を取ってぼちぼち支度。何とか雨はあがったようだが、厚い雲が流れている。恐らく山の上はガスの中だろう。
KUMAクンも準備完了。ロープウェイの始発は8時半。ぼちぼち出発といきますか。
雨はやんだ。しかし厚い雲が流れている。人も少ないはずだよね。天気が悪化しなければよいが。
今日はKUMAクンと二人のパーティー。まずはロープウェイの駅へ。
いつもの如く新穂高センターで登山届を出す。こんな明るいうちに新穂高を出発するのも3年振り。既に印刷していた登山届にKUMAクンが自分の名前を書いていると、指導員の方が出てきた。どうやら登山届を出したら「登山届 届出済証」を1パーティーあたり1枚もらい、これが登山届を出した証明となるらしい。
届出済証をもらいロープウェイの駅へ向かう。その前に北アルプスに向かう際に必ず撮るもの。右俣と左俣の指導標だ。ここら一帯が新しくなってもこの指導標だけは昔のまま残っている。
旅が始まる証。写真を一枚取って目の前の坂を上っていく。
新穂高センターで登山届を提出。既に準備していたので問題なし。
まずは新穂高ロープウェイ「新穂高温泉」駅へ。
新しくできた看板。迷う人はいないだろう。
古びた指導標と看板。いつも旅の始まりはここから。
往復の切符はモンベルの会員なので300円引き。しかし荷物が6kg以上の場合は荷物券300円が必要。ちなみに量ってみると12kg。「何が入ってるんですか?」とKUMAクン呆れ顔。おかしい。荷物減らしてきたはずなのだが・・・。
ロープウエィで一気に雲上へ、といきたいところだが、予想通り辺りはガスの中。こればかりは仕方ない。
モンベルの割引は荷物券でチャラ。帰りも買わなくては。
とりあえず並びましょうか。
さすがにお客は少ないかな?と思っていたら・・・
後ろから爺婆の団体。ま、混雑しないのでいいや。
余裕で乗車。まずはしらかば平へ。
新穂高温泉駅を出発。ワクワクするね。
駅はすぐに眼下に。
向こうは穴毛谷。さすがに笠ヶ岳は雲の中だ。
グングンと高度が上がり、しらかば平駅へ。
次はしらかば平駅を出発。上の天気はどうだろう?
天気が良ければ目の前に笠が見えるはず。
いつの間にか辺りは真っ白。やはりこうなるな・・・。
西穂高口駅に到着。本当にあっという間だ。
さて、トイレを済ませてから山荘へ向かおう。