麦草岳

麦草岳 ~中アの端っこ~

平成初期の記憶

  

今年の夏な何かと暑い。というよりも、刺すような暑さは例年と変わらないと思うのだけど、どうしても冷房に頼ってしまい、暑さに体が慣れていないということもある。職場は冷房が効きすぎているし、寒暖差に体がついていかない。更には何度も書くように、体力がガタ落ちしているのと合わせて疲労が溜まりに溜まっているのを感じる。しかし、ダラダラしているとどんどん体が鈍ってしまうので、ちょっと軽めの山へと向かうことにする。この猛暑の中、近場の山は最も危険だ。移動時間をケチって各務原アルプスなぞ歩くと、一時間も立たずにフラフラになってしまう。かといって鈴鹿や奥揖斐、奥美濃なんかはヒルの餌食にあう。となると、いつものように信州か。以前アッちゃんと5月に残雪の多い木曽駒に登ったけど、本当は三ノ沢岳に登る予定だった。しかし雪崩発生で通行止めでやむなく木曽駒にしたことがある。てなわけでロープウェイで千畳敷から三ノ沢岳にでも登ろうかと思ったが、調べてみると平日でもロープウェイは激混みとのこと。人気の木曽駒を避け、山が混むお盆前を狙ったが、千畳敷に行くまでに疲れてしまう。

さて、どうしたものかと考えたところ、中アでまだ登っていない山があった。岐阜から中アを見ると、一番左に見えるのが木曽駒の隣の麦草岳。ここへは木曽谷からの二本のルートがある。今回歩くのはコガラ谷からの福島Bコースだ。登山口はかつて木曽駒高原スキー場があったところ。そういえば平成初期に職場の人に連れていってもらって滑った記憶がある。かつてスキーで楽しんだところを歩いて登るなんて思ってもみなかったな。

前置きが長くなってしまったけど、国道19号から木曽駒高原に向けて坂道を上っていく。急に未舗装路になったと思ったら、ウッドチップが撒かれた広場に出た。ここがコガラ登山口。日曜日なので満車かなと思ったけど、意外に駐車スペースは十分だ。中にはテントを張っている者もいる(テントOKかわからないけど)。日の出前の暗い中、ヘッデンを点けて数人が登山口から登っていく。自分も準備をして、空が明るくなったのと同時に登山口を出発。今日はひたすら見通しの悪い樹林帯の中の登山道らしい。途中でバテませんように。
ちょっと歩いたところで指導標が現れる。左が茶臼山、将棊頭山を経て木曽駒ヶ岳へと至る道。福島Bコースは右手だ。草が生い茂っている中、踏み跡は続いている。まるで林道のような(かつては林道だったのかも)緩い坂道を歩いていくと、左手に砂防ダムが現れ、ガードレールも見えてきた。もしかして本当に林道で、ここが終点?

  
麦草岳

コガラ登山口の駐車場。余裕で停められたよ。

麦草岳

かつての木曽駒高原スキー場。スキー場の形跡は見当たらない。

麦草岳

空が明るくなり、コガラ谷登山口から出発。今日も猛暑となるけど、朝の涼しいうちにできるだけ登っておきたいもの。麦草岳から牙岩方面は崩落が激しいため通行止めのようだ。

  
麦草岳

いつものとおり登山ポストに登山届。

麦草岳

かつてはスキー場だったところを登っていく。見ると行く手に一台車が停まっている。少しでも歩く分を短くするために無理やり入っていったのか? 

  
麦草岳

すぐに指導標が現れる。ここはBコースへ。

麦草岳

草の生い茂る踏み跡。ここでいいのかと疑ってしまう。

麦草岳

何と途中からコンクリートの舗装路。

  
麦草岳

まるで林道のようだ。しばらくはこのような緩い坂道をひたすら歩いていく。

麦草岳

突然現れたガードレール。本当に登山道なのか?


  
麦草岳

左手の沢には砂防ダム。

ガードレールが終わると踏み跡は砂防ダム上部の沢へと続いている。沢にはトラロープが張ってあり、テープも巻かれているので、この沢を渡るのだろう。沈するほどでもない沢を気をつけて渡った対岸の先には、これまた草木に覆われた踏み跡が山の中に続いている。どうやらここが真の登山口のようだ。ここから本格的な登山が始まる。登り口には朽ち果てた指導標が立っていると思ったら、「浦駒ヶ岳国有林」など営林署関係の看板のようだ。
しかしこれまでの緩い坂から一転、険しい急登になる。ところどころで木の階段を歩き、ひたすら登っていくと4合目の看板が現れた。ちょっと気温も上がってきたぞ。

  
麦草岳

林道の終点らしき先には沢が立ちはだかる。ここを慎重に渡河。ゲリラ豪雨後はちょっと渡るのに難儀しそう。水量が少ないのが良かった。

麦草岳

沢の先には草木に覆われた登山道。

麦草岳

古びた営林署の看板。一帯は裏木曽国有林らしい。

  
麦草岳

急登を登っていくと4合目の看板。木曽駒ヶ岳 福島Bコースということは、木曽駒ヶ岳を基準とした4合目ということか。人があまり歩くとは思われないこのルートだけど、看板だけは立派。

麦草岳

ところどころに巨岩も見られる。

麦草岳

足元の悪いところは木の階段。

  
麦草岳

フィックスロープを使うほどではないね。

麦草岳

見通しの悪い登山道だ。とりあえず先へ。

麦草岳

このルートは西尾根なので、木々の生い茂った樹林帯の中では朝は日陰となるので、多少なりとも暑さは遮られるが、日が昇るとちょっと怖い。今日はどれだけ気温が上がるのだろう。


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