裏銀座周回 一日目 ~足跡の記~
トラックのコンボイ
そりゃそうだろ。タクシーは走行可なのにわざわざ歩いていくなんて普通は考えないよね。しばらくとぼとぼと歩いていくと、行く手にダムの法面が見えてきた。ここからダムの上までジグザグに登っていかなくてはならない。岩の上を直登できればいいんだけどね(そりゃ駄目)。なぜか途中で軽装の男女が下りてきた。タクシーでここまで来て散歩がてら七倉まで帰っていくのだろうか? 男性から「頑張れ!」と声を掛けてもらう。
高瀬ダムの法面が見えてきた。
ダム背面道路って言うんだね。まずは頑張ってジグザグを登る。
かなり標高差ありそうだ。
歩いても歩いても同じ道。高瀬ダムはなんと日本第2位の堤高(176m)らしい。ちなみに第1位は黒部ダム(186m)だ。違うのは黒部ダムがコンバインダムに対して高瀬ダムはロックフィルダムということ。
見ての通り、大きなロックフィルダム。
水力発電所は地下にあるらしい。
ようやくダム天端(てんば)にたどり着いた。高瀬ダム調整湖が目の前に広がっている。天端の先にはトンネルが見えている。あそこを抜けると日本三大急登の一つ、烏帽子岳へのルートのブナ立尾根だ。鳥帽子小屋でパンクしたらブナ立尾根を下りてくることになるだろう。
天端には交通整理員の男性が一人掃除をしていた。挨拶をすると、もうすぐトラックが一斉に上がってくるという。どうやらスムーズに車を流すために時間を決めているらしい。この時間でないと見ることができないと言われ、道端に腰掛けてトラックが上がってくるのを待つ。
ダム天端に到着。向こうにブナ立尾根に通じる不動沢トンネルが見えている。
天端の反対側には高瀬ダム調整湖。特に湖の名前は付いていないようだ。
案内看板にはタクシーの期間や電話番号が書かれている。
湯俣温泉はダム湖の先の先だ。
高瀬ダムを作るときに使われた花崗岩。記念に100tの石が置かれている。
ちょっと待っていると、一台、また一台と大型トラックが上がってきた。いやいや、こんな山の中にこれだけの台数のトラックが後から上がってくるなんて、言われた通りこの時間にこの場所でないと見ることができない。
それにしても壮観だ。ある意味、運がいいかも。
お、トラックが見えてきた。
続いてもう一台、もう一台と上がってくる。
早朝のトラックのコンボイ。しかし七倉からの出発が少し遅れていたら、歩いているときにこのコンボイに巻き込まれていたかもと想像するとゾッとする。
これだけのトラック見るのは初めてだよ。
後から後から・・・すごいね。
これだけの台数、時間を決めているのも納得。
そろそろ最後の集団。
現場の人にはご苦労さまと言わざるをえない。
ダム水源地域環境整備センターが認定するダム湖百選に選定されているんだって。
ダムから湯俣温泉を目指して出発。