立山連峰縦走 一日目 ~立山の神様に問う~
危険な岩場を越えて
岩陰から室堂方面を覗く。
だんだんと岩塊の上に足を乗せるようになってきた。この先は急登+岩を伝っていく。まずは標高2,800m地点。山頂まであと0.7kmとのことだが、山では0.7kmがとてつもなく遠い。かなり息が切れてきたのでここで腰を下ろして休憩。
改めて眼下に広がる景色を眺める。だんだんと雲が出始めたが、遠くには白山がかろうじて見えている。富士山が見えれば立山、白山と並んでコンプリート。しかし明日は暗いうちに雄山を通過する予定なので、富士ノ折立~大汝山~雄山の縦走では景色を楽しむのは無理。
・・・とこの時点ではそのような予定であったのだが。
ペンキマークを辿って岩場を登っていく。ここからは岩場歩きの技術と経験が必要。早月尾根は体力的に厳しいルートだが、最後の最後に岩場を登っていくのはとてつもなくしんどい。
落ちたら一巻の終わり。
最後の200m標識。ここで標高2,800m。次は山頂だ。
これまた絶景。遠くには雲の隙間から白山御前峰が顔を出す。日本三霊山と言われているのは、富士山・白山・立山。富士山を見ることができればコンプリートだが、ちょっと雲とガスで無理かもね。
小休止後、標高2,800m地点から出発。ここから本格的な岩場歩きとなる。まずはハイマツの中に続く登山道を登っていく。別山尾根ほどではないが、こちらの山頂直下の岩場もかなり危険。ルートはペンキマークを追えばよいのだが、場所によっては慣れていない人は足がすくんでしまう所もあるだろう。
再出発。まだまだ急登は続くぞ。
見上げては登り、また見上げる。
山頂までもうちょっとなのにね。
雪渓が左の眼下に見える。
鎖場を振り返る。高度感あるね。
狭い岩棚を横切る獅子頭。鎖があるのでビビることはないけど、気を抜くと谷底へ真っ逆さま。
先程まで室堂平、地獄谷と見えていたが、ようやく立山の主峰が見えてきた。手前の岩峰で剱沢の全貌は見えないけど、これだけでも感動モノ。
獅子頭の次はカニのハサミ。どこがカニのハサミなんだろう?と昨年も思ったが、今回もわからず。それよりもここから見える別山尾根から剱沢、立山の景色は素晴らしい。
しかしここからが厄介。岩を掴んでひたすらペンキマークを追っていくと、頭上に別山尾根との合流点が見えてくる。
ここが一番厳しい。別山尾根との分岐に向けて必死に岩を伝っていく。息が切れるのは単に酸素が薄くなっただけでなく、馬場島からひたすら2,240mの標高差を一気に登ってきたから。ここまでの体力の消耗は激しい。
とにかく息が切れる。まずはここを登りきらねば。
ここからは半ば強引に岩を掴んで登っていく。
ようやく別山尾根との分岐の指導標が見えてきた。あとは祠まで岩を伝っていくのだが、これが地味にキツい。
岩に書かれた「早月」の文字。