立山連峰縦走 一日目 ~立山の神様に問う~
標高2,200mの小屋
辺りはすっかり明るくなったのでヘッデンを消す。谷の向こうには毛勝三山。この景色が見え始めただけでも多少なりとも元気が出る。やはり視界が広がるのはいい。昨年と比べるとちょっと雲が広がっているが、ガスで何も見えないよりは全然いい。頑張って最後の急登を登りきると目の前に赤い屋根の小屋が見えた。ようやく早月小屋に到着。
遠くに毛勝三山。ここに登るのもかなり時間かかりそうだ。
小屋手前の2224mピークからは右手に大日三山に剱御前、目の前には剱岳、左手には小窓尾根から毛勝三山が見える。
いつもながら小窓尾根の荒々しい岩場は近くで見ると恐ろしいくらい。
そのまま小屋へと下りていく。さすがに肌寒い。
早月小屋までの遠い道のり。あと少し頑張ればザックをおろす。
毛勝三山の向こうにはサンナビキ山。北方には厚い雲の塊。
早月小屋手前のピークから。左手より毛勝三山、赤谷山、小窓尾根、剱岳、別山、剱御前、大日三山と剱立山連峰の主峰を一望。贅沢かつ素晴らしい眺めだ。
昨年に続き、無事に早月小屋まで辿り着いた。ザックを下ろして座ろうとしても辺りは朝露で濡れている。それだけこの標高では寒暖の差が大きくなってきたことだろう。ちょっと乾いていた小さな石の上に座り、行動食を腹の中に入れる。ここから先は更なる急登と岩場の連続。バテないよう、しっかり休憩を取るが、バテるときは何をしてもダメで、その都度休むしかない。
1971年に開設されたこの山小屋は、開設した佐伯伝蔵さんにちなんで「伝蔵小屋」と命名されたが、名前が変わった今でも「剱 伝蔵小屋」の看板だけはそのまま残っている。
歴史は浅いが、この山小屋ができたおかげでこの周辺での遭難事故は激減したそうだ。
昨年は「剱 伝蔵小屋」の看板を撮っていなかった。なんとゴールデンウィークにもスタッフ常駐時の限定で営業しているとか。
小窓尾根~剱岳を見上げる。手前の建物はお手洗い。
ニードル、マッチ箱とはよく言ったもの。
小屋の前でしばし休憩。お腹が空いたので行動食。
ザックを担いで再出発。ここから山頂に向けてまた長い道のり。
山頂へは標高差800mで2.9kmの距離。先は長い。