雪倉岳~朝日岳一日目 ~鉱山道のうまい水~
夜明け後の雪倉
ようやく、ようやくと言っていいほど疲れ果てて鉱山道分岐に着いた。ここでザックを下ろして座り込む。ここは一年前に白馬岳から雪倉岳へ向かう時、そして雪倉岳から三国境へ戻る時に通ったところ。ここから雪倉岳を目指して朝日岳へと足跡を付けるんだ。
しかし今はじっくりと休憩。
鉱山道分岐から歩いてきた道を振り返る。右が白馬岳、左が雪倉岳に向かう。
登山道は鉢ヶ岳の麓を巻き、雪倉岳へと続く。その向こうは雨飾山から焼山、火打山が見えている。
こちらは三国境から白馬岳へ向かう道。ここからは白馬岳は見えず、お隣の旭岳から清水岳への稜線が見えている。
さて、のんびりしているとどんどん時間が経ってしまうので、そろそろ出発。昨年は日の出前の真っ暗な中を歩いたので辺りの景色はほとんど味わえず。まずは雪倉岳手前の避難小屋が目標。ここにも随所に高山植物が花を咲かせている。
それでは雪倉岳に向けて出発。
あれは・・・長池が残雪に埋もれている。
鉢ヶ岳の麓。ここは右へ巻く。
雪倉岳へは軽いアップダウンの緩やかな道。もうちょっと空が青かったらな・・・。
ここでも一面のお花畑。
橙色がきれいなクルマユリの花。
何と、一部残雪がルートを横切っていた。
お、避難小屋が見えてきたぞ。
雪倉岳避難小屋。管理は朝日小屋らしい。ここも昨年来た時は真っ暗だった。
鉱山道分岐から順調に雪倉岳避難小屋に到着した。昨年は行きも帰りも真っ暗な中、ちょっと不気味な避難小屋だったが、昼間見るとやっぱ普通だね。
中では数人が休憩している。自分は外の石垣に腰掛けて小休止。ちょっとでもお日様が顔を出してくれたらいいんだけど。
雪倉岳避難小屋。ここでの宿泊は緊急時以外は控えてほしいとのこと。管理も大変だもんね。
10分ほど休憩してから山頂に向けて出発する。ここはどれだけ登ってもなかなか山頂に着かないと昨年登った時は感じられたが、やはり真っ暗で目標物や周辺の景色がほとんど見えないためだろう。今は景色を楽しみながら登っている。しかも二度目とあってどれだけ歩けば山頂に着くかも頭の中にインプットされているので、さほど疲れも来ない。振り返ると標高が高くなったことで白馬岳から三国境、小蓮華山に至る稜線が見えてきた。いい眺めだね~。
一登りすると一旦道はフラットになり、そこから更に山頂に向けて更に登っていく。そして剱岳も見えるようになってきたぞ。
次は雪倉岳山頂だ。頑張っていこう。
振り返ると昨年歩いた白馬岳から小蓮華山への稜線だ。
避難小屋から40分ほどで雪倉岳の山頂に着いた。昨年は真っ暗でここからどんな山が見えるのかわからず。今はほぼ10時。山頂からは360°周囲が見渡せる。
自撮りオジサンが撮影に難儀しているがそれを待ってあげて撮影する。そう、雪倉岳山頂からはこんな素晴らしい眺めだったんだ。
雪倉岳山頂に再会。昨年は真っ暗だったもんね。
三等三角点で点名は「六兵衛」。
昨年も見た石柱。かつての三角点かな?
こちらも暗い中立っていた朽ち果てた古い指導標
北アルプス南部、槍や穂高はもちろん、鹿島槍や五竜もここからは見えない。立山や剱も遥か遠く。遠くまで来たんだな・・・と思ってしまう。
山頂から赤い屋根の建物が見える。あれが今日目指す朝日小屋だ。しかしここから一旦下って朝日岳に登り、朝日小屋へ下るまでかなり距離があるよ。
小屋の左側のピークは前朝日。登山道はないらしい。
赤い屋根が小さく見える。あそこが朝日小屋。
真っ暗な山頂から唯一はっきりとわかったのが黒部の街。街の明かりがきれいだったのが意外だった。今日は明るい中、下界を望む。日本海も見えているね。
改めて周りの山々を見渡す。本当にいい山だ。
黒部の街を俯瞰する。何と日本海まで見えるとは。
立山から剱岳を拡大。相変わらず険しい稜線だ。左奥には黒部五郎岳も見えている。
雲も次第に掃けてきたようだ。
そして昨年歩いた白馬岳~三国境~小蓮華山へと続く稜線。白馬大池がかろうじて見えている。白馬乗鞍岳から雪倉岳が見えていたからこちらからも見えてるね。
今日はこの先を朝日岳目指して歩く。
そろそろ山頂に別れを告げる。この先一旦大きく下り、朝日岳へ登って朝日小屋へ向かう。まだまだ距離は長く、体力も使うだろう。バテないようにしなくては。
しかし・・・この先思ったように体が動かなくなってしまった・・・。