槍穂縦走 三日目 ~終わりよければ~
重太郎新道急降下
十分前穂からの絶景を満喫した。山頂での二人に別れを告げ、前穂を下る。しかしこの山、侮れない。思った以上に足場は悪く、時には岩を掴んで上り下りしなければならない。山頂からの景色は最高だけど、登山の際には十分注意してほしい。
間もなく紀美子平に戻ってきた。ここからも明神岳のゴジラの背がよく見える。
梓川を見下ろす。位置からして徳沢と横尾の中間辺りか。
岳沢を眼下に前穂を下る。足下が崩れやすいので注意。
登りもきつかったが、下りも気を付けないと大ケガだ。
紀美子平からは重太郎新道を岳沢に向かってひたすら下りていく。しかしいきなり一枚岩の鎖場だ。今日はいいけど雨で濡れているとちょっと滑りそうだ。とはいっても、長い間登られているせいか所々にステップの如く足を掛ける箇所がある。鎖の助けを借りながらも慎重に慎重に下っていく。
とにかく一気に下る。見上げるとまるで天空から下りてくるようだ。ようやく鞍部か、目の前に今にも壊れそうな小さなハシゴがある。これも風雪や落石に耐えてきたんだな。
右手の西穂からの稜線もどんどん明るくなってきた。急な下りはまだまだ続く。
いきなり一枚岩の急な下り。一本の鎖を頼りに下る。
写真ではよくわからないが真ん中に鎖。こんなところを下ってきた。
鞍部には小さなハシゴ。いつ設けられたのだろうか。
奥穂やジャンは頭上に見上げるようになってきた。
何度も見上げてみる。ひぇー。前穂は既に天空だ。
この上が吊尾根だね。上から落ちたら一巻の終わりだ。
かなり日は高くなった。下りながら再度西穂から奥穂への縦走路を眺めてみる。昨年はあそこからこちらを見下ろしてたんだな。
見晴らしの良いところに出た。岩にはペンキで「雷鳥広場」と書かれてある。あいにく雷鳥に会うことはない。
ここから更に下っていくと、また岩にペンキで書かれてある。ここは「岳沢パノラマ」。字の如く眼下には岳沢が広がっており、赤い屋根の岳沢小屋も見える。まずはあそこを目標に下っていこう。
雷鳥広場に到着。ここで休憩してもよかったな。
もうどこが前穂でどこが吊尾根だかわからない。
岩に書かれた「岳沢パノラマ」。岳沢を一望するポイントだ。
眼下には赤い屋根の岳沢小屋。まだ遠いなあ。
これは明神の影だろうか・・・。