黒部五郎岳

黒部五郎岳 ~じぇじぇじぇじぇ~ ~

まさかの一週間後

  

黒部五郎岳山頂手前、いや、山頂からずっと手前にして敢え無くバテてしまい引き返したのは一週間前。今年は槍穂縦走も中止となり、その後の日帰り山行も途中で撤退。今年の夏山はちょっとついていないのかな。でもこのままじゃ今年の夏山は完全に消化不良だ。10月に入ったら徐々に山小屋も営業を終えるほど急に寒くなってくる。せめて黒部五郎だけは登っておきたい。何より自分にはもちろんのこと、同行するはずだったアッちゃんにもケジメがつかない。じゃあ、再チャレンジで挫折した一週間後にまた飛越トンネルの登山口へ向かう。懲りないヤツだと自分でもつくづく思う。

前回は時間を甘く見ていたことと、体力と休憩のペースを考慮せずに歩いていた。でもって今回は槍ヶ岳に登った時と同じく深夜0時に出発する。三連休の初日にゆっくりと自宅を出発。ちょっと早かったけど明るいうちに飛越トンネルに到着。
のんびりしていると一人の男性が下山してきた。その後から奥さんと思われる女性。二人とも汗だくだ。どうやらこの登山口から黒部五郎岳経由で黒部五郎小舎に泊まり、周辺の山々を歩いてきたようだ。平日とはいえ、黒部五郎小舎は個室の如く空いてたとのこと。また、神岡新道はここのところの晴天でさほどぬかるんでもいなかったようだ。

出発直前に登山口に近づくと一人の若い男性が登る準備をしている。見ると標識の下にテントがある。ここでテン泊して同じく山を目指すらしい。彼は早々と出発していった。こちらも日付が変わると同時に出発。さて、リベンジなるか。

  
黒部五郎岳

飛越トンネル手前の登山口。よくここでテン泊できるもんだ。

黒部五郎岳

さすがに今の時間は交通量はほとんど無し。

黒部五郎岳

時刻は0時ちょうど。さて、ヘッデン点けて行くか。


  

ナイトハイクで最も心配なのが獣との遭遇だ。前回感じたのは獣の気配がほとんど無いこと。この登山道は飛騨市が草刈りをして整備しているそうなので、そのせいで獣たちも寄ってこないのかもしれない。

前回見落としていた神岡新道との合流地点に到着。ここで予定どおり小休止。月が明るいのが大変ありがたいな。

黒部五郎岳

神岡新道に合流した。今登ってきたのは飛越新道。

黒部五郎岳

打保までの区間は整備(主に草刈りらしいが)されないそうだ。

  

ここからは軽くアップダウンを繰り返しながら寺地山へ。晴天が続いたといってもやはり道はぬかるんでいる。木の根や埋め込まれている丸太の上は滑りやすいので極力避けながら歩いていく。
鏡池を過ぎてひと登りすると寺地山だ。ここでも小休止。月明かりがあるとはいえ、前回目の前に見えた北ノ俣岳はかろうじてシルエットが見えるくらい。

黒部五郎岳

次の休憩ポイントは寺地山。

黒部五郎岳

寺地山に着いた。当然景色は望めず。


  

寺地山から北ノ俣避難小屋までひたすら歩き、避難小屋分岐の指導標でこれまた小休止。ここで腹に軽く行動食を詰めるが、月が明るくてヘッデンも要らないほどだ。自分が到着するのと同時に男女4人の高齢パーティーが北ノ俣岳に向けて出発していった。指導標の近くには大きなザックがデポしてある。ここでテン泊でもしたのだろうか? 後で聞いたのだが、この日は避難小屋は団体が占拠して満員であり、何人かが外で夜を過ごしたそうだ。三連休だから仕方ないが、小屋に入れなかった人はお気の毒。

次は北ノ俣岳に向けて前回バテたところを登る。ちょっと風が出てきたが返って心地いいほどだ。空がだんだんと明るくなってきた。振り返ると遠くにはガスに覆われた有峰湖。しかしやはりこの登りはきついな。
一回の休憩を挟んで登っていく。薬師岳方面を見ると、チラチラLEDライトが見える。やっぱ今日は天気も良く、三連休の真っ最中なのでナイトハイクをしている人もいるんだ。そしてみるみるうちに空が赤みを帯びてきた。稜線に出るまであと少し。大丈夫、今日はバテていない。

  
黒部五郎岳

北ノ俣岳に向けて登る。ようやく空が徐々に明るくなってきている。

黒部五郎岳

たまに見えるヘッデンの灯り。太郎平小屋を出発したのだろうか?

  
黒部五郎岳

更に明るくなってきたが日の出前に稜線に出るのは難しそう。

黒部五郎岳

有峰湖は有峰ダムのダム湖だ。

黒部五郎岳

稜線手前で空を見上げると見事な朝焼け。黒部五郎岳山頂から見ると北ノ俣岳はモルゲンロートになってるだろう。
まだまだ頑張って登る。


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