御嶽剣ヶ峰 ~復興の山~
最後はゲリラ豪雨
五ノ池小屋が見えてきた。外のテラスでザックを下ろし、残った行動食を頬張る。これでちょっとは荷物が軽くなったはず。
十分休憩した後で下山する。途中で五ノ池小屋だと思うが、荷揚げの人とすれ違う。半端ない荷物だ。あとは下るだけなのだが・・・何やら空がだんだんと怪しくなってきた。風も出てきて今にも雨が降り出しそう。何とか登山口までもってくれ・・・と思っていたが、ポツポツと雨粒が空から落ちてきた。これくらいならとそのまま下っていったが、森林限界の標識に差し掛かるところで雨の勢いが急に増してきた。これはヤバいと思い、すぐにレインを着る。雨はどんどん激しくなり、まさにゲリラ豪雨の如く空から降り注いでくる。登山道は小さな沢と化し、滑って転ばないように気をつけてひたすら下る。
五ノ池小屋に到着。ここもいつか泊まってみたいな。
こちらは五ノ池。やはり濁っている。
これなんだろう? 石に記された基準点のようでもある。
飛騨頂上の祠。小屋の裏手の高台にあるよ。
小屋も昔と比べてきれいになったなあ。
真新しいテラスに座って休憩。この時点では青空が見えていたのだが。
五ノ池から摩利支天乗越方面。
さあ、帰ろう。下山も気をつけて。
谷から風とガスが上がってきた。
下界は日が照っているようなんだけどね。
降り続く豪雨の中、何とかのぞき岩避難小屋へたどり着いた。ここで新しく設置された避難小屋はまさに豪雨から避難するのに最適だ。後から数人の登山者が辿り着いてきたけど、やはり突然の激しい雨に面食らったよう。降雨レーダーではしばらく降り続くとのことなので、みんな徐々に出発していった。
自分は十分に避難小屋の中で休憩を取り、最後に出発。迂回路の分岐に差し掛かるところでようやく雨は小振りになってきた。耳を澄ますと工事の音が聞こえてくる。恐らく仙人橋の復旧工事の音だろう。
そしてレインを着たまま登山口に戻ってきた。てな訳で下山の写真はほぼ無し。カメラはザックの中に避難していたからね。
噴火から5年後の剣ヶ峰への旅は無事に終わった。御嶽は木村さんと登山を始めて間もない頃に登った思い出深い山だ。そんな山が噴火によって死傷者を多く出すなんで思ってもみなかったけど、この山を復興しようとたくさんの人たちが頑張っている。やはり御嶽は特別の山なんだということを改めて実感した山行だった。
今度登るときは御嶽はどのような姿になっているだろうか。
何だったっけ? モミジカラマツだったっけ?
レインを脱いで今日の山行はこれで終わり。