後立山縦走

後立山縦走三日目 ~不帰キレット越え~

今年も会えた

  

まだ先は長い。ザックを担ぎ、なだらかな稜線を歩いていく。天狗ノ頭はあそこののっぺりした所か。ちょっとずつ登っている。
途中で振り返ってみると、東の谷は厚い雲。ここからも素晴らしい眺めだが、天狗ノ頭まではもうちょっと頑張らねば。

9月に入ったばかりなのに、空が高く秋のようだ。ここからは天狗ノ頭、天狗山荘と続く。コースタイムよりかなり早いので余裕を持っていこう。

後立山縦走

天狗の大下りから次は天狗ノ頭へ。

  
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歩いてきた登山道がわかるかな? それにしてもいい眺めだ。天狗ノ頭からも期待できそう。

  
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天狗ノ頭の指導標。その向こうには全容を現した白馬鑓ヶ岳。

天狗ノ頭に着いた。のっぺりしたところに天狗ノ頭の指導標が立っている。地図を見てもここら辺はちょっとした広場のようになっている。標高は2811.96m。点名「祖母岳」の三等三角点があるとのことだが、三角点は見当たらず。

この広場は植生保護のためロープが張られており、その外は立入禁止となっている。もしかしたらそちらに三角点があるのかもね。

  
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天狗ノ頭から周りを見渡す。五竜岳の麓の五竜山荘からかなり歩いてきたのがわかるね。行く先には白馬鑓ヶ岳。今日の最終目的地はまだ見えない。

  
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何という絶景。ジャンダルムの左の尖ったピークはロバの耳だろう。そして昨年登った赤牛岳。あそこから後立山を見ていたが、一年後は逆にここから赤牛岳を見ている。うっすらだけど、あんなところに白山が見えるんだ。


天狗ノ頭から下っていくと、この山の主が姿を見せた。お、雷鳥に会うなんて久し振り。
昨年は雨が降りつつある日の出前にほとんどシルエットを見ただけで終わったが、今はすぐ足下でのんびりとくつろいでいるかのよう。

  
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雷鳥が一羽歩いている。

後立山縦走

「ようこそ後立山へ」

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「天狗山荘はすぐそこだよ」


雷鳥に別れを告げ、なだらかな道を歩いていくと、天狗山荘の建物が見えてきた。手前の小さな天狗池から小屋のスタッフが水を汲み上げている。ちょっとここで休憩させてもらおう。

  
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白馬鑓ヶ岳の手前に濃い茶色の建物が見えてきた。

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村営天狗山荘に到着。ここまで疲れた疲れた。外のベンチで休憩させてもらう。

  
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村営の天狗山荘。屋根が赤くないのが特徴?

ちょっと甘いものと水分が欲しくなり、山荘でジュースを買う。外のベンチでは一人の男性がお弁当を食べるところ。どうやら今日宿泊する白馬岳頂上宿舎で泊まったらしい。何と宿泊客は三人しかおらず、一部屋一人だったことにはビックリ。宿舎で作ってもらったお弁当はちょっと豪華だ。

この先のことを聞くと、白馬鑓ヶ岳からの眺めは絶景とのこと。朝早かったので遠くまで見渡せたそうだ。

しかし久々飲む炭酸のジュースは腹が膨れる・・・。

  
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天狗山荘のある天狗平には雪渓がまだ残っている。その前には指導標と案内の看板。ここも一度泊まってまったりしたいところ。

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白馬岳は右へ。その前に白馬鑓ヶ岳と杓子岳。

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帰宅厳守を促す看板。余裕を持った行程が大事だね。


十分に休憩を取り、男性に別れを告げて次の山、白馬鑓ヶ岳に向かう。山荘を出発して間もなく、右手からギャーギャーと声が聞こえる。よくよく見ると、またまた雷鳥。彼はロープの下をくぐり、自分の直前を横切って左のハイマツに入っていった。どうやら「前をちょっと失礼!!」と言っていたのだろう。
ハイマツの中からは雛の声が聞こえるが、姿を見ることはできず。

では改めて白馬鑓ヶ岳に向かって出発。

  
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次の山は目の前の白馬鑓ヶ岳。

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天気はいい。ここはガスも出ていないぞ。

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白馬鑓ヶ岳に向かって歩きだす。と、目の前にまたまた雷鳥の姿。

  
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テケテケと歩き・・・。

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こちらを見て鳴いている。

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ロープの下をくぐって「ちょっと前を失礼」。

  
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「ありがとね」

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「この先、気をつけて楽しんでね」

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彼はハイマツの中に消えていった。今年も会えた雷鳥たち。じきに寒くなってくると真っ白の姿になるだろう。お元気で。


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