後立山縦走三日目 ~不帰キレット越え~
不帰ノ嶮を越えて
まずは南峰から下る。日が高く昇るつれ、山肌も光ってくるようだ。今日も暑くなるかな?
日の出も見終わって唐松岳も静かになったようだ。
次は2峰の北峰に向かって一旦下る。
日はどんどん昇る。
雲海に浮かぶ山々も見ていて飽きない。
アップダウンの激しい稜線。天狗の大下りがちょっと心配。
唐松岳も再び静けさを取り戻す。
2峰南峰からは足元の悪い岩場を歩いていく。やはりテクニカルな岩場は楽しささえ感じてしまう。しかし気を抜くと一気に谷底。集中力だけは保っていかなければ。そういえばここも危険箇所には鎖が設置されているので、これまた安心。
間もなく不帰2峰北峰に着く。ここも標識があるのみ。
となると、次は不帰一峰。不帰ノ嶮最後の峰だ。
ここからも下って登って鎖を掴みながらトラバース。なるほど、今回の縦走の中では一番テクニカルな箇所だろう。
不帰2峰北峰。岩場歩きの基本さえ心掛ければさほど難しいルートではない。
唐松岳、不帰2峰南峰を振り返る。
こんなところ落ちたら一巻の終わり。
険しい岩場だが、鎖のサポートがあるので安心。
急な岩場の下りにも鎖が設置。
2峰北峰からも険しい岩場が続く。
KUMAクン苦手のトラバース。さすがにここは鎖に頼ることに。
ここが名物(?)空中ハシゴ。ここもバランスよく気をつけていけば問題なし。
だんだんと気温も上がってきたようだ。ここでグローブを外す。岩を掴むときの冷たさは何とも心地良いと思うのはちょっと変?
ぐるりと岩を巻くと、眼下にハシゴ。これが噂の空中ハシゴというやつか。とはいってもしっかりと設置されているのでゆっくりと進めば何てことはないよ。
不帰ノ嶮の中でも核心部はこの2峰北峰と1峰の間らしい。しかし昨日の八峰キレット同様、随所にハシゴや鎖が設置されているので、岩場の基本を忠実に守り、集中して歩いていけば大丈夫。しかし雨で岩が濡れていると話は別。かなり危険度は増すと思う。
この先のピークが1峰か?
ここは鎖無しでも大丈夫。
振り返ってみると、相変わらずどこを下ってきたのかわからない。
2峰から岩場を伝ってひたすら下り、コルから1峰に向けてひたすら登る。ここからの登りはさほど難所は無く、パワーあるのみ。どうやら核心部は過ぎたようだ。
「かえらずのけん」という名前からかなり手こずると思っていたが、日の出を見て2峰南峰を出発してからあっという間だったような気がする。
実際、2峰南峰から1峰までは約1時間。コンディションがいいからこんなもんだろう。岩が濡れていればちょっと怖い。
1峰から不帰キレットを振り返る。何とかクリアできた。
ようやくここまでやって来た。この先には白馬岳・・・いや、その手前の天狗ノ頭。そこからの天狗の大下りの登山道が延びている。
1峰は「頭」付き。
不帰ノ嶮こと不帰キレットの最後の峰。
不帰1峰には「ここは不帰一峰の頭」と標識が立っている。歩いているとさほど感じないが、標高は2峰北峰、南峰より低い。
唐松岳から不帰ノ嶮を北上するということは、全体的に下っていく形になる。ただその中で岩を掴んだりしてアップダウンが厳しいけどね。
標高を下げたからか、1峰からは唐松岳は2峰に隠れている。この先の天狗ノ頭まで登ったら、不帰ノ嶮の全体が見渡せるだろう。とりあえずは南岳~北穂高岳の大キレット、昨日の八峰キレットと合わせて三大キレットはこれで全て歩いたことになる。
こちらから見ると2峰は北峰と南峰の双耳峰であることがわかるね。
不帰1峰から見渡す。南側は歩いてきたキレット核心部。反対側は天狗の大下り。右側に白馬鑓ヶ岳が顔を出している。
そして東側は雲海に浮かぶ焼山から妙高山。反対の西側は立山から剱岳。そして剱岳から続く山々。もう日本海が近いな。
雲海に浮かぶ妙高の山々。よーく見ると、焼山からは噴煙。最近噴煙量が多くなってきているようだ。