中央アルプス周回 ~まだ終わらんよ~
第四座 仙涯嶺
思わぬところで時間を使ってしまった。25分も山頂にいたので次の目的地仙涯嶺に向かう。仙涯嶺は南駒ヶ岳と越百山の間にある岩場一帯を指し、特に山頂といったものはない。以前糸瀬山に登る目の前の中央アルプスの山々を見た時、ひときわ目立つのが仙涯嶺だった。そのノコギリの刃のようなギザギザの岩稜帯は笠新道から穂高の稜線を見た時と同じくらいワクワクしたものだ。実は今日一番楽しみにしていたのはこの仙涯嶺。
岩に書かれた「コスモ」の文字。コスモのパワーを貰いに行こう。
南駒ヶ岳山頂を後にして稜線歩きを再開する。しばらく歩くと目の前に大きな岩群。しかし左に巻くように下りていく。どうやらここでは無さそう。それもそうだ、時間的にも早過ぎる。
しばらく歩いていくと男性二人、女性一人のパーティーが休憩していた。伊奈川ダムから越百山経由で歩いてきたらしい(さすがに今日は一泊らしいが)。仙涯嶺はこの先で、遠くから見る険しい岩場とは裏腹に、ルートは岩を巻くように続いておりさほど難コースではないとのこと。
この先大きな岩場を巻くように歩いていくが、たまに足元がザレた箇所も多くなってくる。
赤梛岳の東尾根。一部で岩がむき出し。
次の峰、というか岩場の仙涯嶺へ。かなり休んだのでまだまだ元気だ。
まだまだ続く稜線。摺古木山まで歩きたいんだけどね。ちょっと無理。
巨石群とザレ場が続くようになってきた。
この岩場は左へ巻く。仙涯嶺はまだ先。
ザレた滑りやすい下り。フィックスロープは使わなくてもOK。
イワカガミの花。この季節では初めて会った。
仙涯嶺までアップダウンが続く。しかし岩場を歩いている訳ではない。目の前のピークを登ってまた下る。頭の上には険しい岩が連なっている。どうやら仙涯嶺近くの岩場の下を歩いているようだ。
しかしさすがにあの岩場につながる踏み跡は無いようだ。あったとしても絶対に行かないよ。
ザレた登山道はまだまだ続く。と、目の前にトラロープ。よくよく見ると谷側が崩れかけて土嚢が埋め込まれている。ここは慎重に気をつけて静かに進む。ちょっと集中力が切れかけていた時だったので、目が覚めたようだ。
富士山は塩見岳の更に右側に見えるようになった。
目の前に現れたピーク。あそこに登るのかな?
ここにきてのアップダウンは疲れるね。
ルートはピークの右を巻くように続いている。
ここら一帯の岩場が仙涯嶺かな? 岩の上を歩いているのでギザギザ感がない。
頭上には大きな岩稜。
こちらもそうだ。できればあの上を歩きたい・・・。
ルートはまた登り。しかし目先の岩の上には続いていない。
もっと岩の上を歩くのかと思ったが、普通の登山道だ。
気を抜いてはいけない。ルートはちょっと険しくなってきた。
右側は谷。崩落防止の土嚢が警告している。
ここまで期待した岩場はほとんど無し。さきほど教えてもらったとおりだ。一部で岩場を歩くところで鎖が現れたが、ここも岩を掴めば鎖は必要なし。先には稜線上に岩場が点在している。既に仙涯嶺は通り過ぎちゃったのかな?
大きな岩場。向こうには南木曽岳の双耳峰が見えている。
ここから岩の上を歩く。しかし難儀することはない。
ここも鎖があるが、使うほどではない。
岩場をクリアすると再度稜線歩きの雰囲気。
さっきまでいた南駒ヶ岳。仙涯嶺は過ぎてしまった?
広場にあった仙涯嶺の標識。とりあえずは2,734mが本日の四座目。
急にザレた広場に出た。ハイマツに囲まれた広場の隅に小さく「仙涯嶺 2,734m」と書かれた標識。ちょうどいいのでここで小休止。ザックを下ろして辺りを見渡す。
それにしても糸瀬山から見たギザギザを歩いている感覚は全くなく、ちょっぴり岩の上を歩いた以外は普通の登山道であった。
しかも南駒から歩いてきた稜線を振り返っても、険しい岩場が続いているのはさほど感じない。仙涯嶺は遠くから楽しむものだね。
ちょっと雲が上がってきたようだ。今のうちに南アルプスの全景を撮っておこう。とか何とか言っても南アは一度も登ったことないんだよね。
南駒ケ岳から越百山に続く稜線。空木岳から仙涯嶺が見えなかったように、こちらから空木岳は見えない。
南アルプスをちょっと拡大して一望。伊那谷の二児山も手前に見えてるよ。
上の南アの写真と続けたかったのだけど、ちょっとずれてしまったのでこちらで見てね。甲斐駒から左へ八ヶ岳。
西農鳥岳手前に見えるのは以前アッちゃん、す~さん、KUMAクンと登った二児山。そして黒河山、笹山と続く稜線が見える。そういえば牧場跡があったっけ。所々明るい緑色になっている所がそうなのかな?
時間を確認するとちょうど12時。あっ!! ノンビリし過ぎてマージン無くなっちゃったよ!!
まだまだ見えている塩見岳後方の富士山。
ここを仙涯嶺のピークとしておこう。次は最後の越百山。