中央アルプス周回 ~まだ終わらんよ~
第壱座 空木岳
休憩も十分。風が強い中、空木岳に向けて出発。ここからは中アの稜線を越百山までひたすら歩く。ここからは遮るものがないのでまともに谷からの風を受けることになる。よほどウインドシェルを着ようかと思ったけど、日も昇ってきたことだし、目の前、というか頭上に続く急登を見るとすぐに汗だくになるだろう。今度は逆に来た道を見下ろしてみると・・・おお、いつの間にか木曽殿山荘が真下になってしまった。
こんなときはどうしても行き先の頭上ばかりを見えしまう。相変わらず風は強い。ザレた岩場をひたすら登っていく。かなり登っただろうか、ここで振り返ってみると遠くに突起のようなピーク。方向的には・・・宝剣岳だ。となると、そのすぐ左が中ア最高峰の木曽駒ヶ岳。あそこまでも遠いな。もうちょっと高度が上がればもっといい景色が望めそう。よし、頑張る。
木曽殿越を出発。ここからは稜線歩き。
風が強いが日が昇ってきたので気温も上がるだろう。
いつの間にか木曽殿山荘は眼下に。稜線の影が山肌に映っている。急登はまだまだ続くようだ。
ひえ~。いきなりのこの登りはキツイぜ。
頑張ったご褒美。振り返ると北側に続く稜線の向こうには宝剣岳と木曽駒ヶ岳。この先絶景が拝めそう。
ザレた岩場。うっかりすると滑ってしまうので注意。
行く手には大きな石群。あそこを歩くのかな? 風は強いが気にならない。
ひたすら続く急登。たまに下りてくる登山者はウインドシェルを着込んでる。
更に登っていく。すると手前の稜線のはるか向こうに御嶽が顔を出す。そして右手にはちょっとまだ半分ほど隠れているが、乗鞍岳だ。
一昨年空木岳に登った時は御嶽どころか木曽駒まで雲の中だった景色が今回は目の前に広がっている。これは山頂に行けばすごい眺めが期待できそうだ。
御嶽は木曽殿越すぐ北の東川岳の向こう側。こちらからはおんたけスキー場、つまり田ノ原の登山口が見える。
噴煙は見えて入るが地獄谷はこちらからは見えず。剣ヶ峰から右手には前回KUMAクンと登った飛騨頂上。本当に雄大な山だ。
大きな岩がゴロゴロ。そろそろ登り切るかな?
山荘は遥か眼下に。一気に登ったもんね。
岩に書かれた「第一ピーク」。まずはホッと。
登り切ったところから見渡す。高度はかなり上がった。御嶽も絶景。
そして行く手は・・・稜線伝いに大きな岩が連続して点在している。甘かった~。空木岳山頂はまだまだ先。ここからはひたすら岩を巻き、掴みながら進むことに。場所によっては岩場に慣れてないと苦労するところもある。
しばらくすると前方が騒がしくなってきた。十数人の高齢パーティーが列をなして歩いている。すぐに追いつき後ろをついていくと、鈴の音でようやく気がついたのか、道を譲ってくれた。ただ譲ってくれるのはありがたいものの、これだけの人数を一気に追い越すのはさすがにキツイ。まあ、いつものことだがこういった大人数のパーティーはやっぱ苦手。
案の定途中で息が切れそうになるが休むことなく頑張る。すると爺さんが前方で石の上にビデオカメラをこちらに向けて撮影中。カメラに写って悪かったねと謝ると、どうやら先程のパーティーの一員で、先行して撮影しているとのこと。
その向こうでは数人が岩の上に建っている。一度見た光景は忘れない。あそこが空木岳山頂だ。
第一ピークを過ぎると岩だらけ。木曽駒方面の眺めはちょっとおあずけ。
この岩を登る? いや、右に巻くようだ。
よくよく見るとルートはあるね。
鎖も出てきたけど、使わなくても大丈夫。
ここにも鎖。鎖に頼るよりも岩を掴んだほうが安全だ。
どこまでも続く中アの稜線。どこまで歩き通せるか。
遂に来た空木岳山頂。いい空と雲だ!!
一昨年と同様に空が高い空木岳山頂。今回は雲も薄く、木曽駒や南アルプスまではっきり見えている。
2度めの空木岳山頂。今日の最高峰であり、最初の山頂だ。時間は8時10分。実に登山口を出発してから8時間ちょっとで到達したことになる。前回同様空が高くていい天気だ。
既に山頂には数人が景色を楽しんでいる。山頂にいたお兄さんにどこから来たのか聞いてみると、木曽駒から縦走し、今日は菅の台に下山するそうだ。どうやら中アの稜線も人気があるところと静かなところとあるようで、人気の有るところは木曽駒~空木間。これはバスとロープウェイを使えば菅の台を起点に周回できるためだろう。
そしてこれから歩く空木~越百間は人も少なく、静かな山歩きが楽しめる。ちなみに、越百山より南、安平路山、摺古木山方面は藪漕ぎになり、立ち入るのは薮マニアか中ア全山縦走をする者くらいらしい。
中アは北は木曽駒、南は恵那山まで一望。一昨年は厚い雲に隠れて見えなかった南アルプス。おまけに八ツや蓼科山、浅間山と一望。
こちらは空木岳の前衛の糸瀬山。奥三界、小秀、御前山と御嶽を取り巻く山々も見えている。御嶽の後ろは白山だ。どうだい、この景色。
木曽駒方面をちょと拡大。ここの稜線も歩いてみたいね。稜線からちょっと外れて檜尾避難小屋の赤い屋根も見えている。そして遠くには高妻、妙高、黒姫、飯縄山と戸隠の山々。
空木から見る御嶽。その左後方には白山、別山、三ノ峰と続く。
再度木曽駒方面を望む。木曽駒ヶ岳の左奥には薄っすらと北アルプスが見えるのがわかるかな?
ちょっと拡大してみるとこんな感じ。よくぞここまで見えるもんだ。
ちょっと画像の繋ぎが下手くそだけど、山頂から360°の眺め。もうちょっとキレイに処理できればな・・・。
南アルプスの塩見岳の後方には富士山が顔を出す。これだけでもラッキー。ここから縦走していくと富士山がどんどん動いていく。
尖った山は小秀山。さて、そろそろ次の峰に向けて出発。