立山連峰縦走2 一日目 ~昨日の自分を超えてゆけ~
立山のその先
8月に敢行した立山連峰縦走。三年目にしてようやく行けるかと思ったところが、三年連続悪天候により途中で敢え無く中止。何ともまあお天気とは縁がないもんだ。とはいえ、8月の山行は立山の姿を明るい中で見ることができた。雄山神社への参拝もできたし、まあ納得はしている。しかし、やはりその先を歩きたい。立山から龍王岳、鬼岳、獅子岳を経て古の峠のザラ峠、そして五色ヶ原へと続く道。その先は折立から薬師岳を越えて歩いたことがあるが、あいにくの悪天候で薬師岳はガスの中。挙句の果てに雨の中をレインを着てスゴ乗越、五色ヶ原、奥黒部へとひたすら歩いていく旅だった(2015年「奥黒部周回」)。
まだ夏休みは残っているので、何とか仕事を調整して立山から残ったその先を歩くことにする。問題なのはやはり天気。毎日専門サイトとにらめっこしながら何とか行けそうな日を割り出す。今回の行程は、まずは立山駅からケーブルカーとバスを乗り継いで室堂平へ。そこから一ノ越へと歩き、一の越山荘で宿泊。二日目は山荘を出発し、五色ヶ原を過ぎてスゴ乗越小屋へ。三日目は薬師岳に登り、太郎兵衛平から折立へ下山。ここで難しいのは、折立からバスに乗って地鉄の有峰口駅に行き、そこから車の停めてある立山駅と戻っていくのだが、地鉄のバスは夏限定で、8月いっぱいは毎日折立から有峰口駅までの便があるのだが、これを過ぎると金・土・日および祝日のみとなってしまう。しかも折立発の便は9時50分と12時40分の2本のみ。よって立山駅へ帰るためには帰りのバスの便に合わせて計画を立てなければならないということ。なんかすごくややこしい・・・。
とりあえず夏季休暇申請を出し、山小屋宿泊とバスの予約をしておく。これまたいつもの通り高速料金を節約するため、前夜に出発してひたすら地鉄立山駅を目指す。まあ、夜だから交通量も少ないし、立山方面は三年連続で走っているから、通った覚えのある道ばかりだ。
真っ暗な道をどれだけ走っただろうか、暗い中に一際街灯の多いところが見えてきた。立山駅に到着したようだ。踏切を渡ると右手に駐車場がある。既に何台か停まっているが、平日ともあって置くスペースは十分。まだ暗いのでちょっと仮眠する。今日は一の越山荘へ行けばよいので、始発に乗る必要はない。ここは明るくなってからのんびり行くことにしよう。
辺りは明るくなったが、嫌なことに空には厚い雲。たまにポツポツと雨も降ってきている。ヤレヤレまたか・・・と思いつつも朝食を取り、出発の準備をする。9月中旬という季節のせいか、肌寒い。駅の周りを歩いてみるが、ケーブルカーが動き出すとそこそこの人たちが集まってくる。そろそろ切符を買っておこう。室堂平まで往復でなく、片道の切符でいい。
出発の時間となった。これまで山から下りてくるのに使ったケーブルカーに今度は山に入るのに乗る。車両が動き出し、駅がどんどん遠のいていく。まずは美女平駅へ。
立山駅にある駐車場。平日なので余裕で停められる。
こちらが立山駅。ここからケーブルカーに乗る。
切符売り場で室堂平までの片道切符を購入。
駅前にある「熊王(くまのう)の清水」。
立山駅を出発。今回はここから旅が始まる。
平日だけどそこそこ乗客はいるもんだね。
ケーブルカーに乗る。でかいザックを担いでいる人はちらほら。
美女平に向けて出発。
どんどん駅が遠ざかる。
美女平駅に到着。この標高差があっという間。
美女平駅からはバスに乗って室堂へ。バスのりばの改札は既に行列になっている。ここでザックに付けている無線機を外してトランクに入れてバスに乗車。座りきれないので狭い補助席に座らせてもらう。もう一本遅らせてもよかったかな?
座席が狭いのであまり乗り心地は良くなかったけど、弥陀ヶ原の景色が見えたので十分。
バスの改札。既に長ーい行列だ。
室堂までちょっとのガマン。座れるだけマシか。
窓越しに広がる弥陀ヶ原。雲海に顔を出している山は何だろ?
恐らく鍬崎山だと思う。
室堂ターミナルの駅。いつもお土産はここで買うけど今日は無理。
ここで登山届を出しておく。
ホワイトボードには周辺の情報。天気はどうやら回復のようだね。
ターミナルの外へ。雲の切れ目から青空が見えてきた。
室堂ターミナルに到着。ターミナル内に登山届のポストがあったので、あらかじめ作っておいた登山届を出す。隣のホワイトボードには周辺山域の情報が書かれている。
「山は秋!! 濃霧による視界不良、寒暖差に注意」
「五色ヶ原方面;長いルートにつき、行動時間の管理に注意」とのこと。そうだよね、もう9月も半分過ぎた。
建物の外に出ると思った以上に寒くはない。駅の駐車場では天候悪化の懸念もあったけど、今は薄く雲が広がった中に所々青空が見えている。今回こそは最後までいい天気でいてもらいたいもんだ。