蕎麦粒山 ~平成の記憶と令和の登山~
令和最初の山頂
道は平坦になった。道とは言ってもまだまだ薮を漕いでいる状態。何度も何度も低木に前進を邪魔されながらようやくピークが見えてきた。そして薮が切れたところが蕎麦粒山山頂。実に15年ぶりの山頂なのだが、感傷に浸るわけでもなく、そのままザックを下ろして座り込んでしまった。そしておにぎりやお茶をザックから取り出して貪りつく。当然ながら他の登山者はいない。山頂には三角点と蕎麦粒山の標識、そして何かの重りの代わりだろうか、ペットボトルが置かれている。
林道をひたすら歩いて尾根に取り付き、倒木を乗り越えひたすら薮を掻き分けて登り、ようやく辿り着いた山頂。15年前もそうだけど、木村さん共々よく登ったなあ・・・。
山頂はそこなんだけど、低木が邪魔してなかなか前に進めない。
こ、ここが山頂か。
ようやく来た蕎麦粒山山頂。三角点も15年前のまま。疲れたっていうもんじゃない。
15年前は霞んでいてあまり遠くまで見えなかった山頂からの景色。といっても当時はほとんど山の名前も知らなかったため、単に山々の景色だけで満足していたけど、今回はどうだ。有名な山、登った山がたくさん見えてるよ。
わずかに雪が残っているのが能郷白山。そしてその左奥にまだまだ雪で真っ白の山が薄っすらと見えている。あれが白山だ。頑張って登ったご褒美だ。
今度は角度を変えて三周ヶ岳方面。アッちゃんが登りたがっている山だ。
山頂全景。極めて狭い山頂だ。昨日は雨だったので恐らく令和になって最初にこの山に登った人間かもしれない。
ふと下を見るとやはりパンツにマダニが数匹くっついていた。あれだけひどい薮の中を歩いてきたので仕方がない。一匹一匹デコピンで除去する。この山に登るのにはそれなりの覚悟が必要だってこと。
食事も取り、写真も一通り撮った。風も無くいい天気だ。もうちょっと山頂でのんびりしたいところだけど、ここまで来るのにかなりの時間を費やしてしまったので、帰路のマージンを稼ぐためにそろそろ下山することにする。
それにしても標高が1,300mとさほど高くないのに、この高度感はとてもいね。物好きの人は登ってみてもいい。もちろん新道からね。
下山の前にもう一度4日前に登った能郷白山のアップ。4日前と比べると雪解けは早いね。
アッちゃんと早春に登ろうかと話していた銀杏峯。雪の残る春先の銀杏峯から部子山への縦走は知る人ぞ知る絶景ルートらしい。
三角点は二等。点名は「蕎坪山」だって。
到るところに見られたタムシバの花。
坂内の広瀬の集落。あそこから蕎麦粒山が見えるんだね。