能郷白山 ~平成の忘れもの~
嵐の爪痕
そこに祠はなかった。いや、撤去されたのだろうか、そこには石が積まれており、一本の角柱が立っている。山頂へ向かう際も稜線上に祠があるのが見えるのだが、今回はその姿が見つからなかったのは本当に無かったのである。去年は周りにカタクリの花が一杯だったのだが、今回はちょっと早かったようだ。ここでお昼ご飯とする。
そしてお腹も満たされ、周りの景色を撮ろうと移動すると・・・なんと祠の残骸が離れた所に無残な形でひっくり返っていた。管理に来ていた男性いわく、昨年の台風で吹き飛ばされ、修復も現時点では難しいとのこと。
これも新しい方位盤。
登ってきた尾根を一望。ポカポカ陽気ではなくちょっと寒いけど、小津三山を始めこちらもいい眺めだ。
こちらは西側の景色。前回登ることができなかった蕎麦粒山が見えている。
離れた所に祠の残骸があった。
祠の跡には角柱が立っている。何とか再建してもらいたいものだが。
この光景にはちょっとショックだった。場所が場所なだけに撤去も難しい。地元の人曰く、この山全体が御神体となっているとのことで、当面は修復や再建の予定は無いそうだ。
そろそろ下山。ちょっと寒い。
やはり山頂は肌寒い。体も冷えてきたので下山することにする。雪がゆるいのでシリセードは止めておく。前回のように脚が張ることもなく、順調だ。しかし調子に乗って飛ばすとまたパンクするかもしれないので、下山もマイペース。朝に比べて雪も緩くなっているし、たまに踏み抜くこともあるので要注意だ。
前山手前で軽アイゼンを外し、迷いやすい箇所はGPSで確認しながら下りていく。そのままおむかえブナまで一気に下山。ちょっと小休止の中で改めて周囲の山々を見てみると、そこには春の訪れを実感。
やはり連休中のこの天気。能郷白山に登る人もそこそこ多い。これから山頂を目指す人たちが見えている。最後の急登は気をつけて頑張ってね。
山頂もそろそろゼブラ模様。
前山手前で軽アイゼンを外す。結局引っ掛からなかった。
地面も見えるようになってきた。今シーズンの雪はこれで終わりだね。
おむかえブナで小休止。
山肌をよくよくみてみると・・・谷から新緑の色が登ってきているのがよく分かる。新緑の季節は一年の中でも最も好きな季節。この山もすぐに鮮やかな緑色になるだろう。