雪倉岳~朝日岳二日目 ~心が折れて五輪尾根~
最後のひと頑張り
瀬戸川橋を出発すると、目の前に現れたのは急な上りの登山道。これまで長い距離を歩いてきて疲れた体には最後にボディーブローをもらったようにダメージを食らう。登っても登ってもまだまだ登山道は先に続いている。
これって・・・蓮華温泉までもつか・・・?
瀬戸川橋から地獄の急登が始まる。疲れた体にはダメージが大きい。しかしここを頑張らないと蓮華温泉に辿り着けないからね。
ある時は沢伝いに登り・・・
狭くて足下も悪い。谷川に落ちないように注意だ。
何とか樹林帯を出たところで湿原が広がった。ここが兵馬ノ平。ここまで来ればもう蓮華温泉は目と鼻の先だ。本当か?
兵馬ノ平は湿原の中に木道が続いている。ここは花もたくさん咲くようで、もうちょっと季節が早かったら辺り一面いろいろな色の花が咲き乱れて絶景らしい。今回はちょっと花は少なかったけど、この雰囲気はいいね。途中で休憩用のベンチがあったが、早く蓮華温泉に着きたいのでここはスルー。
兵馬ノ平を抜けると木道も急坂になってきた。また登るのか・・・?
兵馬ノ平に出た。湿原の中に木道が続いている。いい雰囲気だ。
ここで半日くらいのんびりしていたいね。
しばし平坦な木道を歩いて行く。疲れた体に心地よい。
花も最盛期は過ぎてしまったけど、まだまだ楽しめる。
途中小さな川も流れている。ベンチも設けられているが休憩せずに先へ進む。
アヤメ平から道は急坂に。え・・・また登るの?
野鳥の森の標識。鉱山道分岐はまだまだ。
GPSで確認すると、もうすぐ鉱山道との分岐なのになかなか見えてこない。そればかりか、木道の急坂がどこまでも続いている。汗はダラダラ流れ落ち、ほとんど最後の力を振り絞るようにひたすら歩いていく。
そしてようやく、ようやく鉱山道分岐に着いた。兵馬ノ平から長かったこと。しかしここまで来ると一安心したせいか、元気が出てきた。そのまま登山口に出て白馬蓮華温泉ロッジへ。朝日小屋から7時間15分。ちょっと時間がかかってしまったけど、昨日小屋に着いた途端に倒れてしまったことを考えれば、よく帰ってこられたと思う。
結果として、今日は栂海新道行かなくてよかったよ。
ようやく辿り着いた鉱山道分岐。往きは真っ暗だったのでよくわからなかったが、こんな風景だったんだね。何はともあれよく辿り着いた。
こちらが鉱山道。
さあ、登山口はもうすぐだ。
往きで迷いに迷った朝日岳登山口。やはり暗い中ではいろいろ見落としがち。
この先で蓮華温泉への道に合流。
ようやく下山した。お疲れさま。
蓮華温泉ロッジが見えてきた。温泉は疲れて入る気しない。
ロッジからちょっと歩くと駐車場。
予定が大きく変わったものの、2日間の山行が終わった。それにしても反省ばかりの2日間だ。夏の暑さに慣れておらず、体力の落ちた体で長距離を歩くのはちょっと準備不足でもあり、結果としてこれまでになくバテバテになってしまった。それに追い打ちをかけるように思わぬアクシデントで心が折れてしまい、3日で日本海に出るところが2日でスタート地点にこれまたフラフラで帰ってくる羽目となった。
思えばこれまでの北ア縦走がいずれもうまくいってるとは限らない。日帰り山行では黒部五郎や笠では途中でパンクして撤退しているし、悪天候で登山を止めたこともある。しかし、今回は・・・なんか何もかもがグダグダでちょっと消化不良。でも無事に帰ってくることができただけでも良しとせねば。
今日はこれでオシマイ。帰りは気をつけて運転しよう。
献血でもらった献血ちゃんのタオル。
本来なら次の日は日本海を目指して栂海新道を歩いているはず。しかし既に自宅に帰ってきてしまった今日はまだ夏季休暇の最終日。自宅に引きこもっていてもしょうがないので買い物に出かけ、ついでに献血もしてきた。
今年は何かと歯車が噛み合っていない時がある。しかし一旦噛み合うとその他の歯車も動き出す。それまではこつこつと頑張るしかない。
今回の山行は雪倉岳から朝日岳を繋いだということでいいじゃないか。これまで随所に書いているように、ガツガツしなければ山はいつでも待っていてくれる。