笠ヶ岳

笠ヶ岳 ~強い心で~

あれから一週間

  

途中で登る気がしなくなってそのまま下山したのは一週間前。こんなことは初めてのことだ。改めて登山はメンタリティが左右することを思い知らされた。思えば西穂から奥穂に縦走した後も、ここを歩くのに必要なのは体力、技術、気力とこれら三つを絶えず保つ集中力だとつくづく感じたものである。
メンタリティの立て直しには時間がかかるようだ。何を考えたのか、下山からわずか一週間後、再び車を新穂高に向けて走らせる。今年三度目の新穂高。

  

巷は三連休。その初日に敢えて混雑するだろう北アルプスに向かう。何とか22時ごろ無料駐車場に到着。運のいいことにまだまだ空きがある。ちょっとばかり仮眠をと横になるが、案の定一睡もできず。

既に9月も半ばでさすがに深夜は寒いだろうと思っていたが、さほど寒さは感じない。準備をして真新しい新穂高センターへ。
準備をして左俣林道に入る。途中に有料駐車場があるのだが、何と既に満車。やはり三連休は全国から登山者が集まるようだ。真っ暗な中一人ライトを頼りに左俣林道を歩き続ける。そして間もなく笠ヶ岳登山口。ここからまた笠新道を登る。リベンジということではないが、一週間前とは違うことだけ自分に叩き込めるか。

笠ヶ岳

新穂高センターを出発。本当にこの施設はありがたい。

  
笠ヶ岳

三連休の初日。何とこの時間に満車とは・・・。

笠ヶ岳

まずはゲートを超えて林道を歩く。

笠ヶ岳

間もなく登山口に到着。一息入れて登り始める。


  

心がついていかない・・・。となれば、何も考えない。とにかく登ることだけに集中しよう。暗い闇の中、一歩間違えれば一巻の終わり。これまで以上に一歩一歩確実に踏みしめながら登っていく。一週間前に来た標高1,700m、1,920mの看板でそれぞれ小休止。腕にライトを当てると汗が蒸発しているのがわかる。ちょっと風もあるが、震え上がるほどではない。むしろパーカーを着ると暑いくらいだ。

そろそろ空も明るくなってきた。槍の肩にわずかに灯りが見える。槍ヶ岳山荘の灯りだ。3,000mの山にぽつんと灯台のように輝いている。街の夜景よりもイルミネーションよりも味わいがあるね。今日は槍、穂高に元気をもらおう。

  
笠ヶ岳

標高約1,700m。いいペースで登ってきている。

笠ヶ岳

標高約1,920m。杓子平まで半分。時間が書かれてあるが気にしない。

笠ヶ岳

槍の肩にぽつんと光る。少なくともあそこに人がいるのだ。

  
笠ヶ岳

笠新道から見る日の出前の槍~穂高の稜線。空がだんだんと明るくなってきた。


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