蕎麦粒山 ~大失態~
十五年ぶりの山
もうすぐ4月も終わり。そして平成も終わり。前回の能郷白山が途中撤退だっただけに、モヤっと感が残ったまま平成が終わるのもなんだかな・・・ということで、最後をきちんと締めくくろうと思い山に向かう。アッちゃんたちに声を掛けたら、アッちゃんが揖斐のまだ登ったことのない山に登りたいとのことで、それじゃ蕎麦粒山に決定。
思えば登山を始めたばかりの年に木村さんと登ったことがあるが、実に15年ぶりの山だ。あのときは6月にチャレンジしたものの、あまりの湿気に自分が林道歩きでバテてしまい、敢えなく山行を諦めてしまったけど、同年秋に木村さんと山頂まで到達した。その当時でさえ木の根や枝を掴みながら登り、藪漕ぎで傷だらけになった記憶があるため、15年たった今はどうなっているのか全くの不明だ。
以前歩いたルートは遊ランド坂内スキー場(現在は閉鎖)奥の広場から林道をひたすら歩き、沢を渡ったところから尾根に取り付く。近年では西尾根のルートが開拓され、この新ルートがメインとなっているようだ。しかしアッちゃんのことだから旧ルートも歩きたいと思うので、今回は旧ルートで山頂へ、新ルートで下山する周回コースとする。
坂内スキー場跡を過ぎ、舗装された細い林道を進むと広場が現れた。この先は工事中のためパイロンが置かれて進入禁止となっている。広場に車を置いて出発の準備。
パイロンからちょっと坂を歩いていくと、右手に「蕎麦粒山はこちらから」と書かれている看板がある。今はここから林道が延びているようだ。
広場に車を停める。先客は釣り人のよう。
通行止めのパイロンから出発。
しばらく歩くと蕎麦粒山登山道の看板がある。ここから長い廃林道をひたすら歩いていく。
工事の概要。どうやら砂防ダムが建設中らしい。
看板から先は荒れた林道となっている。確か15年前はショートカットのロープがあったはずだが今はどこにあったのかもわからない。「荒れてるな~」とアッちゃん。春先で枝や葉が既に張り出し始めている。林道と入っても廃道で車が入ってくることはジムニーですらちょっと不可能。所々で崩落している箇所もあり、旧道の名物にもなっているほどだ。
この林道を延々と歩く。だんだんと沢が近づいてきた。
唖然とするアッちゃん。ここが林道か?
旧道の登山口にはこんなところを1時間近く歩いていかなければならない。
枝を避けながら進むアッちゃん。
コゴミが生えている。天ぷらの具だ。
この時期に山桜が開花。
崩落箇所に差し掛かる。足場を確保してクリア。
到るところで倒木が道を遮る。林道というよりは既にここが登山道と言ってもいいくらい。
こう見えても林道は上り坂。
左手に沢が近づいてきた。
なかなか水量は多い。
長い林道歩き。梅雨の時期になるとヒルが出るので立ち入りたくはない。
ここでも道が崩落。よく歩く箇所が無くならないものだ。
一旦沢が二方向に分かれるが、踏み跡はそのまま真っすぐ続いている。いつの間にか山側は杉林に変わった。だんだんと沢も狭くなってきており、深い山の中に入っていくことを実感できる。それにしても登山口である尾根の取付きになかなか着かない。
あれ?以前はこんなに歩いたっけ?
15年前の淡い記憶を手繰り寄せる。確かにこのくらいの沢に沿って延々と歩いていったが、どこまで行けばよかったのだろうか。