後立山縦走四日目 ~後立山最終章~
三国の境へ戻り
山頂から来た道を下っていく。ここでヘッデンが点滅し始めた。バッテリーが少なくなってきたということか。慌てて補助のライトを点ける。避難小屋まで戻り、ヘッデンのバッテリーを乾電池に交換。しかし所詮乾電池。パワーが足りない。しかし少しずつではあるが、空も暗闇が薄れてきた。しばらくは補助ライトと併用して歩きだす。
時間が経つに連れて周りも明るくなってきた。見上げる山の稜線にかかっている雲の形が何とも不気味。今日は歩いているうちに日の出を迎えることになるだろう。

ちょっとだけ稜線が鮮明になってきた。

東の空は徐々に赤くなってくる。

まるで生き物のように上方に伸びていく雲。こんなの初めて見た。

運のいいことに今日も晴れそう。そして風も無い。
辺りは明るくなった。ただでさえ雪倉岳への登山者は少ないだけに、周りは人の気配どころか獣の気配も無い。
心地よい朝の冷たい空気の中を一登りすると、往きで通過した鉱山道の分岐に到着した。ここでザックを下ろす。
振り返ると、ちょうど日が昇った時間だろうか、朝日に照らされる雪倉岳。しばらく腰を下ろして景色を楽しむ。何といっても往きではこの景色は見えなかったもんね。

鉱山道分岐に戻ってきた。ここら辺は銀鉱山があったそうだ。
鉱山道分岐から再出発。ちょっと高度が上がると避難小屋も小さく見えてくる。そして麓を巻いてきた鉢ヶ岳の南側にちょっと大きな池が見えてくる。あれが長池。よくよく見ると池に至る踏み跡らしきものが見えるが、立入禁止なので注意。
行く先の稜線からお日様が顔を出した。日の出前には稜線にかかっていたガスはすっかり消滅。まだ今は涼しくて気持ちいけど、日が更に昇れば今日は暑くなりそうだぞ。

この景色を見ながら歩くのもいいもんだ。

小さく見えてきた雪倉岳避難小屋。

鉢ヶ岳南にある長池。あそこまで行くのは立入禁止なので不可。

今日の日の出。っていうか、既に日の出時刻は過ぎている。小蓮華山への尾根に遮られていたが、ようやくお日様に巡り会えた。

厳しい登り返し。頭上が小蓮華山に続く稜線。ここを右に登り返せば三国境だ。
狭い岩屑のルートを老夫婦が下りてくる。朝日小屋から?と聞かれたので、頂上宿舎から雪倉岳ピストンしてきたことを告げる。お二人はこれから朝日岳を目指すそう。以前も歩いたことがあるそうだが、その時はあいにくの悪天候。今日は晴天なので気持ちのいい山行になるだろう。道中お気をつけて。

ようやく三国境に辿り着く。やはり登り返しはキツかったが、足が止まることもなく、順調に戻ることができた。ここで呼吸を整え、今度は小蓮華山への稜線を歩く。
ここからは比較的登山者も増えてくる。栂池から白馬大池、白馬岳へと人気のあるルートだ。

長野県、富山県、新潟県の三県の県境。遠くまで来たんだな。北アルプスの雄大さを感じてしまう。
そして三国境から雪倉岳を振り返ると鉢ヶ岳麓を巻いて歩いた登山道全体が見える。
ああ、あそこのピークまで歩いてきたんだな。その先にも行きたかったけど、これはいつかのお楽しみに取っておこう。
さ、次は小蓮華山、新潟県最高峰の山だ。



