すっかりガスが晴れたP1から下界を見渡す。飯綱山がちょっと遠くなったか。手前眼下のピークを経て高度は一気に下がるはず。さて、行くか!
まずは最初の岩を下りてみる。さっきまでいたところにはペンキマーク。
岩は脆くはない。これなら安全に下れそうだが油断は禁物。
今度は鎖場だ。ここも意外に岩がしっかりしているので、難しいことはない。
P1からの下りは岩場のオンパレードだ。しかし随所に鎖が設置されており、また岩も脆いことはないので慎重に下れば思った以上に苦労することはない。
鎖場を下りるたびに見上げるが一気に高度が下がっていくのが手に取るようにわかる。稜線を辿ると本院岳の尖った形が見える。あんなとこ登ったんだなぁ・・・。
アッちゃんにしてみればさほど難しくはない鎖場だ。
葉が色づいているところを下りてきた。
見上げると晴れ間の中に稜線が見える。
左端の尖ったピークが本院岳。よく登ったな。
ガスが晴れたお陰でこの景色を楽しむことができた。ラッキーだったね。
いきなり目の前には長く、そして切れ落ちた鎖場が現れた。ここが「不帰の嶮(かえらずのけん)」と呼ばれる岩場だそうだ。何とも物騒な名前ではあるが、ここも慎重に下れば何てことはない。自分が下りた後、アッちゃんも下る。最後の数メートルのナイフリッジ状の岩だけ注意だね。
不帰の嶮を下りるアッちゃん。おっかなびっくりは最初だけ。
中腹まで来た。思ったよりも足場はしっかりとしている。
最後のナイフリッジ状の岩だけは気を付けて。
ここでも現れた「蟻の塔渡り」。しかし危険度は低いかも。
「不帰の嶮」を下りた先には、ここにもあった「蟻の塔渡り」。しかし八方睨直下のそれと異なり、ここは全然大丈夫だ。アッちゃんも難なくクリア。
振り返ると下りてきたP1尾根、そして東に続く西岳、本院岳への稜線、更には本院岳から延びているダイレクト尾根が一望できる。この光景はここに来なくちゃ楽しめないね。
「山頂はガスで視界がほとんど無かったけど、ここで晴れてよかったよ。」
アッちゃんもテクニカルなコースと素晴らしい景色に満足だ。コースは更に険しくなっていく。
P1尾根の蟻の塔渡りをクリアするアッちゃん。
ここから先は谷側が切れ落ちたところをトラバースしていく。
P1尾根を振り返る。どこを下りてきたのかわかるかな?
随所に現れる鎖場。しかし岩がしっかりしているので、鎖は補助程度とした方がよい。
まだまだ続く難所。鎖場を下りてきた目の前に立ちはだかるのは、梯子の架かった岩場だ。ここはまた物騒な名前が付けられている「無念の峰」。梯子を登り、左にトラバースして岩の上に登らなくてはならない。ここでもまずは自分が先に登り、アッちゃんの勇姿を撮るためにカメラを構える。
最初はどうやって登ろうかと一瞬思ったが、梯子上部から左、そして岩の上とスムーズに移動できた。アッちゃんも特に苦戦することはない。
ここまで順調に下ることができている。どうも軽く岩場をクリアしているように思われがちだが、細心の注意を払い、集中力を絶やさずトライしている。でなければ、一歩間違えばあの世行きだ。ここで激下りの半分までは来ただろうか、この先も集中だ。
「無念の峰」の梯子。この上部から左へトラバースして更に岩を超える。
アッちゃんまずは梯子を慎重に上がる。
そしてここから鎖を掴んで岩の上へ。左手で掴む木はしっかりしているので大丈夫。