銀杏峯 ~恐怖のニアミス~
黒いヤツ
林道をちょっと歩くと左手に古びた名松新道の標識が立っており、ここから再度山の中に入っていく。いこいの森での人の多さがウソのように山の中は静かだ。マイペースで順調に登っていくと・・・
左前方の木から黒い物体が落ちる、いや、降りていくのが見えた。そしてガサガサと下の草に隠れている。
うわ~・・・ヤツだ。遭遇してしまった。
ここは動かずに、気配を消すことなく立ち止まる。
そして時間にして数秒後だろうか。左の草むらからガザガザガザッと音がして近づいてくる。ちょっと待て!! と思いながらも冷静にゆっくりと後退りする。姿が見えないのが恐怖だ。そして音がしなくなった。こちらを警戒しているのだろうか。ここは更にゆっくりと後ずさり。登りの登山道を前を向いて下っていくので、転ばないように気をつける。
現場から十分離れただろうか、気配はしなくなってきた。恐らく向こうも山の中に消えていったのだろう。そして自分はというと、ここでスイッチオフ。遠くまで来たのなんて関係ない。迷うこと無くUターンして登ってきた登山道を引き返す。
林道に立つ手作りの古びた指導標。
轍があるってことは車両は通っているようだ。
林道からここを登っていく。
これまた味のある標識だ。
途中にある水場。まだ休憩は早い。
順調に登ってはいたのだが・・・。
この羽衣の松の看板からちょっと登ったところで出くわした。これまでも奴等に出くわしたことはあるけど、今回はちょっと恐怖を感じた。熊鈴を鳴らしていただけ、向こうもわかっていたのかもしれないけど、今日はこれでおしまい。諦めが肝心だ。
林道まで戻ってきた。
そして登山口まで一気に下山。
いや~まいった。今日はこれでいいや。
いい天気なのにスイッチオフとなったのは残念。
無事に登山口まで戻ってきた。日はすっかり昇って青空が広がる。とてももったいないけど、もう今日はスイッチが切れてダメだ。
ちょうど二人連れが登るところで、先ほどの顛末を話したら、躊躇するも山に入っていった。恐らくこの時間帯なら大丈夫か。無事に山頂まで行ってほしいね。
N-VANと一緒に行く最初の登山が消化不良で終わってしまった。しかもほとんど疲れてもいない体で北ア縦走に臨めるのか? 山小屋での感染対策もしっかりしないといけない。心配事は募るばかり。いつもの如く、無理をせず十分なマージンを取って安曇野に向かうとしよう。