立山連峰縦走2 二日目 ~昨日の自分を超えてゆけ~
古の峠と思い出の小屋
ここがザラ峠。左が五色ヶ原で右が歩いてきた獅子岳。何とも寂しい峠のようだが、かえってこの姿がいいかも。
ザラ峠に着いた。ここが一度訪れてみたかったところ。佐々木成政が「さらさら越え」で通ったと言われる有名な古の峠なのだから、もっと記念碑などあるかと思っていたら、手書きの看板があるだけの寂しい峠だ。しかしこんな静かな山奥にはこれで十分。獅子岳から一気に下りてきたので、ちょっと小休止。
かつてこの峠から立山カルデラへのルートがあったようだが、今は廃道となっているようだ。ネット上ではカルデラ内に許可なく立ち入る記載を見掛けるが、これは止めてほしい。静かな峠はこのままでいてほしいと思う。
こちらは五色ヶ原を示す指導標。
環境省の指導標。黒部界隈に同じものを見掛けるね。
五色へはここを登っていく。
崩落地の縁を辿るようにザラ峠から登っていくと、間もなく道は緩やかになる。どうやら五色ヶ原に下り立ったようだ。先には木道が続いている。4年前に来たときと同じ。あの時は逆コースで、鳶山から下りてきた途中で山荘まで木道が続いていた。途中で木道は二方向に分岐している。山荘へは真っ直ぐ、左は五色ヶ原ヒュッテ跡を経てテン場へとつながる。
長く続く木道を歩く。平坦で周りは遮るものは何も無いので、とても気持ちがいい。間もなく五色ヶ原山荘に着いた。
以前訪れた時は今回と同じく通り過ぎただけだが、黒部湖へ向かう際にスタッフさんに声を掛けられ、休憩がてらこれから歩くルートについて教えてもらった思い出の山小屋だ。
溶岩台地では雲ノ平が人気があるけど、人気故に山荘もテン場も人が多い。静かな雰囲気を楽しむには五色の方がいいかな。
登り切ると道は平坦になり、木道が現れる。
テン場への分岐。ヒュッテ跡も左。
溶岩台地の上を木道に沿って歩く。なんともいい雰囲気だ。
岩に赤ペンキで書かれた「ファイト」に元気が出る。
山荘に向かう途中で辺りを見回す。北側には歩いてきた浄土山、龍王岳、鬼岳、獅子岳が見えている。そして南側はこれから歩く鳶山、越中沢岳、薬師岳と続く。
山荘まであと少しだ。
五色ヶ原山荘に到着。
山荘の看板は建物の中に置かれていた。時刻はまだ7時前。前夜はどれだけの人が泊まっただろうかと思うほど静かだ。ここでザックを下ろして休憩する。
4年前は雨の中だったもんな。今日は雲が広がっているけど、周りの景色はちゃんと見えている。