針木岳

佐々成政公の無念な思い

  
  

針ノ木岳周回

平成25年8月11・12日単独

◆目的

戦国時代にさかのぼると、針ノ木峠は時の富山城主佐々成政が厳冬期に家臣を引き連れてザラ峠から黒部峡谷を経て針ノ木峠を通り、浜松の徳川家康のところへ直談判に行った史実があるとされている。仕事で、子孫にあたる佐々氏とかかわりを持ったことをきっかけに、興味が強くなりその地に立ってみたくなったのである。峠で佐々成政公の無念な思いも考えた。もちろん、ザラ峠にもゆくゆくは行こうと思う。


◆ルート

11日 扇沢 6:10 → <雪渓> → 9:05 針ノ木峠 9:30 → 10:23 蓮華岳 11:02 → 11:50針ノ木峠(小屋泊)

12日 4:40 → 5:25 針ノ木岳 5:57 → 6:27 スバリ岳 → 7:33 赤沢岳 7:51 → 8:21 鳴沢岳 → 8:48 新越山荘 9:11 → 9:45 岩小屋沢岳 → 10:47 種池山荘 → <柏新道> → 12:24 扇沢


◆アクセス

8月10日に仕事を終えてから、風呂に入り21時半に出発する。扇沢には1時ころ到着するが、無料駐車場は満杯状態である。日曜の夜の山荘が空いていることを狙った計画だったが、土曜日からの宿泊者の車が多いのであろう。下山は種池からの柏新道の予定である。柏新道の入口は扇沢駅より少し下にあるので、付近少し下の路肩スペースに駐車する。車中泊である。



  

◆針ノ木峠を目指す

5時前に起き朝食と準備して5時半前に車を離れる。扇沢までは道路の登りである。で、途中扇沢で大きいほうをして・・・登山届のテントに行く。「ネットで届済みです」というと、「気を付けて」と。

しばらくは登山道と舗装道路が交互に出てくる。渡渉してしばらく行くと大沢小屋である。支配人らしき人が年配の登山者にいろいろと聞かれてアドバイスしている。

  
針木岳
針木岳
  
針木岳

大沢小屋から40分ほどで雪渓に着く。軽アイゼンを装着して、ストックの石突を出して登る。雪渓の真ん中に小さい鯉のぼりが設置され、道を指示する。雪渓の終わりで軽アイゼンを外し夏道へ・・・と言いながら、沢を遡上してハズレ! 戻って登山道を見つけて登る。

ミヤマキンポウゲ咲く道を40分ほど登ると針ノ木峠に着く。

  
針木岳
針木岳
針木岳

  

◆蓮華岳

峠には予定より早く着いたが、思ったより疲れている。ペース配分がイマイチなんだと反省する。休憩をしながら、針ノ木小屋泊をキャンセルして新越山荘まで・・・と悪巧みを考えるが、天気が良いのでのんびりしようと当初の計画を遂行する。

  
針木岳
針木岳
針木岳
  
針木岳

蓮華岳は針ノ木岳と対照的に頂上が広い山。最初の急登を登ればコマクサ咲くゆるい山頂部を歩く。

左後ろを見れば剣がドーンと居る。頂上からは北葛岳への稜線がしんどそうである。水晶岳への稜線や槍穂高連邦、大天井・燕岳も見える。

  
針木岳
針木岳
針木岳

  
針木岳

◆小屋泊

時間がたっぷりあるので、蓮華岳でのんびりして峠へ下山しても12時である。小屋でチャーハン食べてビール飲んで、山々を見つめて他の登山者としゃべったりして日が暮れるのを待つ。しかし、標高が2,500mあるのかというくらい暑い。

ゆったりとはいかないが、比較的広いスペース(80cm幅くらい)で寝ることができた。食堂は畳だが広くないので、チェックイン順の交代制で夕食を食べる。

1時ころ目が覚めて星を見に外へ出るが、フリースもいらないくらいの暖かさである。15分くらいで流星は3つ見ることができて満足である。


  

◆稜線歩き~新越山荘へ

朝食はお弁当にし、4時過ぎに起きて針ノ木岳に向けて出発。途中で、蓮華岳の左側に太陽を確認、ありがたい気持ちになる。

頂上からは黒部湖や立山が間近に見えて感動する。360度の景色を堪能して頂上直下の急降下をしてスバリ岳に向かう。

針木岳
  

スバリ岳も景色がほとんど変わらず、相変わらず左向きのよそ見が多い。次の赤沢岳に向けての稜線はコース中最も時間がかかるところだ。

赤沢岳に着いて三角点タッチして小休止する。山荘でいただいたおにぎりを1個頬張る。このあたりから新越山荘からの対向者が増え始める。

針木岳
  
針木岳
針木岳
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針木岳
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針木岳
針木岳
  

赤沢岳を出発して、次のピーク鳴沢岳・岩小屋沢岳に向かう。赤沢~鳴沢間は大きなアップダウンなく30分ほどで到着。コース上最も剣に近い地点である。

鳴沢岳を過ぎると稜線歩きが長野側の崩落が目立ってきて、手を使う険しい下りも所々出てくる。お花畑が目立つようになると、新越山荘に到着する。

針木岳

  

◆岩小屋沢岳~種池山荘へ

山荘前でまたおにぎりをほおばり、ノンアルコール飲料を飲んでいると、種池山荘側から来た人に登山道にサルの群れがいることを教えてもらう。岩小屋沢岳に向かってすぐにサルと遭遇する。人なれしているのか、あわてて逃げる様子はなくゆっくりと逃げていく。

岩小屋沢に向けたストレートな登りを登りきると、ピークに出るが標識はなく行き止まりの看板がある。登山道に戻って進むとまたピークが出てくる。ここには山頂の標識があり、2パーティが休憩していた。三角点を探すが見当たらず、1パーティと話をして種池へ向かう。ここら辺は扇沢からの登山者とすれ違う。

針木岳
  
針木岳
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◆柏新道で下山

爺ヶ岳へ寄りたい気持ちを伏せて、コバイケイソウ畑を横目に下山する。途中から見上げる青空と稜線のコントラストが綺麗である。特に変化のないこの道の話題は、ありそうにないところにある雪渓と扇沢駐車場が見えるポイントが2か所くらいあることである。そんなこんなで、昼過ぎに車に到着した。

帰りは大町コミュニティセンターの上原の湯に浸かって、ソバを食べました。(おわり)

  
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