鼓ヶ岳&朝熊ヶ岳

鼓ヶ岳&朝熊ヶ岳

  
  

◆伊勢の名山探訪 鼓ヶ岳&朝熊ヶ岳

平成24年3月13日(火)曇のち晴時々雪 単独

初詣もまだ、お参りもご無沙汰の状態が続いているため、万を持して『お伊勢さん』を訪れた。もちろんピークハンターとしてはお参りだけで帰るわけには行かないとのことで、ゆかりの二つの山に登ることも目的として出かけた。

山は、内宮の隣に鎮座する鼓ヶ岳と神宮ゆかりといわれる朝熊ヶ岳である。鼓ヶ岳はその存在こそあまり認識されていないが、多分ほとんどの人の目には入っているであろう山である。なぜなら、内宮の橋を渡り五十鈴川に沿って歩く広い道の右手に見えるからである。朝熊ヶ岳は志摩半島の最高峰であり、日本百景に選ばれている山で室町時代から伊勢参りとセットにされていた名所である。また、戦前にはケーブルカーが運営されていたほどの歴史的な観光地であった。今回は、お参りとピークハントのセットのご提案であるが、平日ならではの時間配分であることはご注意願います。

【時間】

7:30 内宮 → 8:50 鼓ヶ岳登山口 → 9:08 五本松神社 → 9:26 頂上 → 9:51 登山口 → <車> → 10:26 であいの広場P → 11:09 朝熊峠 → 11:21 頂上 → 12:18 であいの広場P → <車> → 宇治山田界隈(伊勢うどん) → 13:48 外宮

出発は6時前と遅くなってしまったが、高速も順調なため2時間弱で最初の目的地内宮へ到着した。駐車場は早い時間はガラガラだったが、用意して参拝に向かうと混雑を避けてなのか修学旅行生?がうじゃうじゃといるではないか。でも彼女らは参拝もすでに終わってすぐに帰ってしまったので、あとは予想通り静けさの中での参拝となり気持ちいい時間が過ごせた。


【鼓ヶ岳 355m】

内宮参拝を終えておかげ横丁に向かう。登山口を探すのが大変そうなので、あらかじめブログで調べたがはっきりとは理解できていないので見つかるかが不安である。宗教団体の研修センター駐車場あたりに焦点を合わせて上がって行き、端っこのほう探したら足場の立っている裏側にビニールテープに「登山口」と書かれている小さなしるしを見つけた。

登山口さえわかれば・・・ そこからは歩きやすい、わかりやすい登山道である。雑木林の中をひたすら登っていくと分岐があり左奥に鳥居群が見える。ここは五本松神社と記されており、お参りをする。分岐からも相変わらず雑木林であるが踏跡の真ん中を掘り返したようなあとがある。イノシシの仕業か?

ほどなく山頂に着く。山頂はちょっとした広場になっており三角点と立派な標識がある。北面に展望が少し開けており、伊勢市内を経て伊勢湾が望めるが視界がさらによければ海向こうに愛知県も見えそうである。

仕事の電話をして、内宮方面に一礼して来た道を駆け下りる。出会う登山者もなく静かなハイクを楽しめた。

下山し時間は10時前、おかげ横丁で伊勢うどんを食べようか迷った挙句、次に向けて移動することにした。これはあとで後悔する事になる。


  • 【朝熊ヶ岳 555m】

    内宮の駐車場から朝熊駅方面にむけて移動するが、コンビニがない。途中にはイオン伊勢があるが、時間が掛かるので駅前に期待を寄せるが店などというもの自体がなく非常食のみの山行となった。であいの広場の駐車場は整備され立派なトイレもある。数えてないが20台は置けそうである。ただし、すでに満車に近い状態なので今度はにぎやかな登山になりそうである。

    準備をしていると、車が2台到着し若者達が出かけていく。身なりがどう見ても野球のユニホームである。「そうか、グランドも併設されているんだ・・・」と思いきやバットならぬ木の棒を持っている???

追っかけて登っていくとやはり登っている。身軽な彼らのペースについていくのが精一杯であるが、何とか維持できた。内宮からの稜線ルートやら登山道はいくつかあるようだが、この道は参拝道のような広い道で関西の金剛山や生駒山を思い起こさせる。平行した登山道がつけられており何名かのパーティを見かけた。

道には道祖神や規則的に一丁~二十二丁の石碑があるので目安となる。途中ケーブルカー道のあとがあり、登山道は橋で上を横切る形となる。山の上方面を見ると、トンネルも確認でき奈良の生駒山のケーブルカーを思い浮かべるべくかつての往来を偲ぶ(知ってるんか?)

  • 朝熊峠に着くと視界が広がり、とうふ屋旅館跡の展望台からは二見浦方面が良く見えて癒される。戦国村のワザとらしい城まで見える。少し息をついているとすぐにトレーニングの野球部員たちも到着して「綺麗だ~」と歓声を上げている。腹が減ってきたので先を急ぐが、とうふ屋旅館の説明書を読むとケーブルカーの廃止(第二次大戦に鉄が足りなくなりレールを持っていかれたとのこと)に伴ってすたれてしまい茶店としてやっていたが、昭和39年の火事で焼失してしまったとのこと。

峠からは舗装道路があり、それでも頂上にいけそうであるが、国土地理院のコピー地図ではわからないため山頂方向に行く踏跡をたどることにする。しかし、この道がなかなかしっくり来ない。山頂部を巻くだけで、ぜんぜん登っていかないのである。

申し訳ないが、しびれを切らして登れそうなところを急登した。すると登った形跡があるではないか~

同じ行動をする人はいるもんだと思いながら進むと、大きなアンテナの横に出た。横をすり抜けると神社があり、山頂の碑があった。山頂からの景色は360度とはいかないが答志島や伊勢湾が望めてすばらしい。

  • ゆっくり見ていながらお茶を飲みたいところだが、風が吹き上げてきて寒くてじっとしていられない。雪まで舞うようになってきたのと昼食を下界で食べたい衝動から、神社に一礼して早々と下山することにした。

    しかし、ここまでも車で来れるなんて・・・街が小さいので夜景はいまいちかな?

どうも、山頂部での道がはっきりと理解できていない問題を抱えながら、下山は来た道を通る。同じようにアンテナの建物横から下り、直登した場所を下る。

ここまでは良かったが、山頂部の巻き道に合流してあろうことか、朝熊峠への道と思い途中で右へ(北へ)急降下してしまったのである。降りても降りても峠の平らな地形に出てこないので、地図に南北に描いてある登山道であるとミスルートを確信、引き返し急登を戻る。

「またやってしまった!」である。で、懲りずに全部登り返さずにトラバースを試みる。冬であることで藪漕ぎはほとんどないものの、「山にごめんなさい」を思いながら行くとなんとなく踏跡があるではないか! 同じような低レベルの人間か? 獣道か? 案の定、登ってきた参拝道のような登山道に出る。ちょうど二十丁の少し上であった。

こうして早とちり野郎の里山山行は有事終わりました。やはり下りは注意をしないと・・・反省である。

車に戻り今度は最後の目的地外宮に向かう前に腹ごしらえをしないと・・・と思い、おかげ横丁まで戻るが駐車場が満杯! 平日とはいえさすがに有名観光地である。お土産の赤福もここではムリか~とそのまま一路外宮へ向かう。

まずは伊勢うどんを求めてうどん屋さんを探すが、外宮の門前町は意外と観光地化しておらず観光客向けの店がない。また平日であることで、ナビにでたうどん屋さんがことごとく休みである。ようやく見つけたのは5軒目に探そうとした手前にあった地元の人が行くような店である。でも観光客向けでないほうが風情があって良かった。店の前が1時間パーキングになっているので、そのまま歩いて外宮に参拝してお土産を買い、帰りの道も迷わず何とかクリアして車にたどり着いた。(おわり)


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