蝶ヶ岳

「どうしよう?」

  
  

2012年6月30日 蝶ヶ岳~大滝山 晴れ 単独

三股 P5:00 → 6:37まめうち平 → 8:55頂上9:35 → 10:02 三角点 → 10:08蝶槍 → 10:21横尾分岐 → 10:45山荘10:55分岐 → 11:27雪渓池 → 鍋冠分岐11:59 → 12:04 大滝山荘 → 12:12頂上 → 13:42分岐 → 14:59まめうち平 → 15:52三股

◆アクセス

仕事を終えて、食事と風呂を済ませて22時過ぎに出発。高速は豊科インターで下りて三股Pへ向かう。1時過ぎに到着して睡眠をとる。車は予想に反して10台ほどと少なかった。シーズンの少し前が正解か! 星空が綺麗であったのもラッキーである。


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  • ◆三股より蝶ヶ岳

    4時半に起きて軽食とトイレを済ませて5時に出発する。梅雨の晴れ間、駐車場からは蝶槍(多分)が見える。

    ゲートを越えて林道を歩くと建物が見えてくる。登山届けの箱があるが、用紙がなく自己のものを持ってきていないのを後悔しつつ出発。

    すぐに常念との分岐がある。沢にかかる吊り橋を通り、しばらくゆるい坂を進んでいく。尾根への上りになるとつづら折れの急登に変わる。尾根に出ると展望が所々あり、常念と前常念の間の雪渓が残る谷が見え出す。

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  • しばらく登ると、平らな部分に出る。そこがまめうち平である。少し休憩して進むと、しばらく森林の中を緩い坂が続いている。白い花が群生しているが何かわからない。あとから調べると、どうもサンカヨウという花に似ているが・・・

    さらに進むと、急斜面をトラバース気味に登っていく。木々も低くなってきて日当たりが良い場所が増える。しかし北斜面なので雪渓が所々残っている。

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  • そろそろ山頂部? と思う頃、大きな雪渓にでた。ここはどうも右に巻いて行くらしい。雪渓の右縁を歩くと良さそうで、軽アイゼンも不要であった。間もなく山頂部である。小屋が見えてきて左手の丘が頂上である。

    目の前の景色はサイコー! 穂高からキレットを経て槍ヶ岳へのラインが手に取るように見える。常念からの景色よりはるかに近く圧巻である。

頂上は比較的平で殺風景であるが最高の展望台である。ミヤマダイコンソウかキンポウゲか? 黄色系の花が綺麗に咲いている。

頂上直下で抜いていった青年が居て山の情報交換などいろいろ話をした。体力がありそうなので常念周回を勧めたら、記念撮影をして挨拶をして蝶槍(常念)のほうへ向かっていった。自分はこのサイコーの景色の中で早い昼食である。左から御岳、乗鞍、焼岳、穂高、槍、よくわからないけど表銀座・裏銀座方面、そして常念が綺麗に見える。頂上から南東を見ると大滝山と思われる山が見える。時間があれば行こうと思っていた山である。


◆蝶槍

時間配分を計算し直して、蝶槍に行ってから大滝山に向かうという結果的にT字ピストンを目指すことにする。大滝山は信州100名山に属するもののメジャーとは言い難くソロでしかいけないと考え、この機会に行くことにした。

蝶槍までのラインは今までと同じく左に槍穂高を見ながらの贅沢なハイキングである。蝶ヶ岳ヒュッテを過ぎるとすぐに瞑想の丘という展望台がある。何人かに占拠されているので次へ急ぐ。このあたりの地形の特徴といえば、二重山稜である。尾根が2本あり真ん中が凹んでいるような地形である。

横尾への分岐を過ぎると少し高くなったところが有る。で、そこが2等三角点のあるピークである。先ほどの青年が食事をしていた。挨拶をして蝶槍に向かう。蝶槍の頂上は狭く、てっぺんには1人くらいしか立てないが危ないほどの急峻さはない。引き返しは、また三角点ピークで青年に挨拶して山荘へ戻る。

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◆大滝山へ

蝶ヶ岳山頂直下のザックデポ地点で一息ついてザックを背負い大滝山に向かう。少し降りると先ほどの雪渓がある。三股と大滝山方面への分岐で雪渓歩きが始まる。そんなに急斜面ではないこととバサバサの雪で軽アイゼンをつけずに歩くが夏道がわからなくなる。稜線(尾根?)を行けばいいのだが、先述の二重山稜でどっちに登山道があるかわからない。でも地図では高い方(進行で右手)に破線があるので探すと雪渓の終わりに踏み跡らしきが見つかる。

そこからは踏み跡ありのわかりやすい道に変わるが、平坦地の残雪でわかりづらい場面もある。登山道横にキヌガサソウがさりげなく咲いている。

最低鞍部では池? 水溜り? がある。ヘリを抜けていくと、残雪が溶けて低いほうが池になっている。で、その先の水が流れ出しているところが登山道なのである。「どうしよう?」膝まで浸かりそうな池を行くか、左右の枝藪こぎをするか? 完全な道なき道である。

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  • 結局藪漕ぎを選び、10分程もがいてなんとか切り抜ける。帰りも嫌だな~!

    切り抜けて少し行くとキンポウゲ系の花が綺麗である。バイケイソウ系はまだ花が出ていない。

    2つほどピークを超えてようやく鍋冠山の分岐に近づいたとき、まさか! 山頂部に人がいるではないか! 今日の大滝山は1人ぼっちだと思っていたのに・・・

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  • 彼はすぐ降りてきたので話をすると、鍋冠山経由でもう一人居たとのこと。少し情報交換して頂上へ向かうが最初のピークは北峰で本頂上ではない。少し進むと展望地が有ってそこから降りると山荘がある。

    さらに池があり、またまた道がその中に消えているが、北側の林の中に入って歩きやすいところを行くと藪こぎまでは必要なかった。間もなく三角点のある山頂である。

展望は、北アルプスの南端なので南側に主だった山はなく、北側は樹木に隠れて穂高が見える程度である。三角点タッチをしてすぐに山荘まで戻り休憩する。


◆帰り

山荘をスタートして、一路三股を目指す。帰りはまたあの藪こぎが待っているのが少し憂鬱である。

なんとか無事に通り過ぎ、樹林帯を暗部まで降りて登り返すと雪渓である。トラバース気味に登り、頂上と三股への分岐を目指す。そこからは呼吸を整えて急下降開始である。急斜面 → 緩斜面(まめうち平) → 急斜面→緩斜面と下降して三股へなんとか16時までについた。

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風呂は、混んでそうな“ほりで~ゆ”を避けて隣の穂高温泉郷のホテルアビエントへ向かった。入浴料840円とちょっと高いが、空いていて快適であった。


(おわり)


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