尾根伝いにひたすら登る。徐々に雪が目立つようになってきた。最後は灌木の中、ほぼ自由に目の前のピークを登っていくと、だだっ広い広場のようなところに出た。辺り一面真っ白。
ここが四合目の前山。思わずザックを下ろして辺りを見渡してしまう。
前山から先に特徴ある形の能郷白山が見えている。その左手には尖った磯倉。まだまだ距離あるな~。
赤色のテープに導かれてひたすら登っていくと・・・。
四合目に到着。辺りは真っ白。この先の能郷白山が待っているようだ。
ここから山頂に向けて一旦下る。ということは、帰路は登り返しになるということ。
ここからは更に尾根伝いに歩いていく。しかし目標となる山頂がここから見えるということは歩いていて気持ちがいい。左側は雪庇が張り出した谷だ。近づかないように気を付けて歩いていく。
さすがにここまで来ると風が冷たい。ザックの中からパーカーを取り出す。春山とはいえここまで雪が残っていると体が冷えるね。
緩やかに下っていく。雪は締まっていて歩きやすい。
雪庇には近づかないように。
まだまだアイゼンも要らないね。この雪質じゃ引っかからないかも。
行く手の主稜線を見上げると、小さな建造物。11年前に見たのと同じだ。あれが熊野白山権現社。一時は倒壊していたと聞いていたけど、建て直されたようだね。青空に浮かぶ祠を目指してラストスパートといきたいところ。
あれは? 昔見た祠だよ。
熊野白山権現社が見えている。能郷を見守っている神様だ。
以前登った時は山頂はガスが出ていて風も冷たく、食事をするのがやっと。風に飛ばされそうになりながら木村さんが祠にたどり着き、すぐに下山した。
今回は抜けるような青空。またまた日焼けしてしまいそうだ。しかし、山頂直下、最後の急登はキツイのなんのって。ひたすら雪の上を登っていく。雪質は若干緩めなのでアイゼン付けてもあまり効果はないだろう。
青空には飛行機雲。
ここからが最後の踏ん張りどころ。
助かったのは、先行した男性のトレースだ。いい具合にステップとなって何も無いよりは全然いい。しかし楽ばかりしてはいられない。ちょっとトレース外して自分でキックステップで登っていく。
さっきまでバテバテだったけど、いつもの如く山頂が近くなると不思議に力が出るもんだ。さあ、あと少し。
祠がまるで頭上にあるようだ。かなりバテてきたよ。
延々と雪の急登が続く。ちょっと心が折れそう。
ここは先行者のトレースに助けてもらおう。
雪は緩目だが足はさほど埋まらないのでかえって登りやすいほど。あと本当に、もう少しで山頂だ。