沢の対岸にルートは続いていた。岩の間を抜けると確かにはっきりとしたルートがある。小さな沢を右に進んでいくと、かなり薄い踏み跡が左手に延びているのを嗅ぎつけた。ダメ元で進んでいくと、前方には岩が切り立っている。しかしこれは行けそうだ。ちょっと登って見上げると、赤色のペンキマークが岩に書かれていた。
慎重に岩を登っていく。知らぬ間に木曽川もどんどん眼下に離れていく。しかしこりゃいい眺めだ。木村さんも楽しめるだろう。更に岩登りは続くが、ここも安易に立ち入らない方がいい。ここら一帯の岩場では遭難騒ぎや滑落事故も起きているらしい。
ようやく岩場も落ち着いて普通の平坦な山道になった。道なりに進んでいくと、右手に鳩吹山山頂に向かうルートが現れた。ここはそのまま真っ直ぐ進む。途中、一人のご老人とすれちがった。この先は氷場というところに出るらしい。
誰が書いたのか、岩に赤色のペンキマーク。
ここが対岸から見た岩場なんだね。
岩場を経てしばらく進むと広場が見えてきた。
なんか人工の建造物らしきものがある。
広場に到着。ここが氷場らしい。
大正時代にはここで氷を作っていたらしい。今となっては信じられないな。
目の前に広場が現れた。ここが氷場。大正時代にはここで氷を作って木曽川で下流に運んでいたらしい。そういえば、うちも明治の頃は上流から運ばれてきた塩や炭を買い取って売ってたのを聞いたことがある。
広場にはお弁当を食べている若夫婦がいるだけで、すごく静かだ。向こうに看板が見えるのでまずはそこを目指そう。