霞沢岳 ~古の峠を越えて~
上高地の裏山
日は完全に昇った。ここからは岳沢を取り囲むように見える穂高連峰、その左奥に笠ヶ岳、反対の右奥には常念山脈と抜群の景色だ。マイナーな山というのが不思議なくらいだが、お陰さまで静かな山を満喫できている。
明るくなると周囲の山々も先程まではシルエットだったのが、その姿がはっきりとしてくる。なるほど、あそこのK1、K2ピークを歩いてきたんだ。
もうちょっと穂高の姿を楽しんでみよう。
手前の二つのピークは向かって左がK2、右がK1。
写真を繋げるとどうしてもコントラストが合わない部分が出てくる。これは明るめに合わせた。穂高の山々や笠の姿がはっきりと見える。
甲斐駒の後ろに富士山。まさかとは思っていたが・・・。
帰宅して写真を整理してからわかったのだが、富士山も甲斐駒の後ろに隠れるように写っている。
本当に上高地の裏山なのにもったいないくらいだ。ただ、ルートが徳本峠からのみということと、他の山との組み合わせての縦走が難しいということから人気がないのかもしれないね。
御嶽と乗鞍岳も朝を迎える。
明るい中、改めて三角点。
穂高をバックに朝の霞沢岳。日はすっかり昇ったが、人が登ってくる気配がしない。しかしいい山だ。機会があったら是非この景色を味わって欲しいね。
この山に登ったら穂高ももちろんだが、景色を味わってほしいのが焼岳と笠ヶ岳。焼岳はすぐお隣りにあるようで、こちらのほうが若干標高が高いので見下ろすようになるけど、なかなか焼岳をこんなに近くからこの角度で見ることはできないだろう。笠は相変わらずのどっしりした山容だ。
見下ろすような焼岳。山頂付近からの水蒸気もはっきり。
そして飛騨の名峰、笠ヶ岳。
西穂~奥穂~前穂の稜線を拡大。本当に自分があそこを歩いたのかと疑ってしまう。
西穂山荘。テン場の色鮮やかなテントも見えている。
遠くは御嶽。剣ヶ峰登頂可能になるのはいつのことか。
景色も御来光も十分満喫したので、そろそろ下山する。しかし日の出前はあれだけ震え上がっていたのに、日が昇った途端、気温はどんどん上がってきたのか、暑さを感じてきた。とりあえずダウンだけ脱いでパーカーのみにする。
改めて帰路であるK2とK1ピークを眺める。真っ暗な中、あんなところを歩いてきたのか・・・。帰りも登り返しがきつそう。
霞沢岳から帰ってきた人が「二度目はないかな?」と言っていたのは、アップダウンが激しく、帰路の登り返しも相当キツそうだからだろうか。何となく分かるような気がするが、自分はまた来たいと思うね。
さ、バテないようにマイペースで戻ろう。
穂高をバックにK2、K1ピーク全景。朝日がきれいだ。